理学療法士(PT)の職務経歴書を書く際のポイント
理学療法士の職務経歴書の書き方と例
職務経歴書の基本構成
職務経歴書を書く際は、以下のような項目を意識すると良いでしょう。
- 基本情報:氏名、連絡先(電話番号・メールアドレス)
- 職務要約:今までのキャリアの概要を簡単に説明(3~5行)
- 職務経歴:勤務先名、所在地、勤務期間、職位、主な業務内容を詳述
- 資格・スキル:保有資格や使用できる機器・技術などを記載
- 自己PR:強みや特技、過去の成果をアピール
- 志望動機:応募先の企業に貢献できる理由や意欲
職務経歴書の例
氏名:山田 太郎
提出日:2024年9月28日
電話番号:090-1234-5678
メールアドレス:taro.yamada@example.com
希望職種:理学療法士
職務要約
整形外科専門のクリニックおよび総合病院にて、計8年間理学療法士として勤務。整形外科疾患を中心に、急性期から慢性期の患者に対するリハビリテーションを担当。また、スポーツリハビリや訪問リハビリの経験もあり、患者一人ひとりに合わせた個別リハビリプランを作成し、実施してきた。患者とのコミュニケーションを大切にし、リハビリのモチベーション向上にも注力。
職務経歴
勤務先 | 期間 | 職位 | 所属部署 | 主な業務内容 |
---|---|---|---|---|
ABC総合病院 | 2016年4月~2020年3月 | 理学療法士 | リハビリテーション科 | 整形外科のリハビリ、脳卒中後の運動機能改善、リハビリ計画の立案と実施 |
XYZクリニック | 2020年4月~2024年9月 | 理学療法士 | リハビリテーション科 | 訪問リハビリ、スポーツ選手のリハビリ、歩行訓練や筋力強化プログラム |
ABC総合病院(2016年4月~2020年3月)
総合病院にて、主に整形外科領域のリハビリを担当。年間200件以上の整形外科患者に対するリハビリテーションを実施し、特に膝関節置換術後の回復プログラムや脊椎疾患の術後リハビリに注力。患者の運動能力向上に伴うADL(Activities of Daily Living)の改善率は85%を達成。また、チーム医療の一環として、リハビリ科の他職種(作業療法士・言語聴覚士)との連携を強化。
- 主な業務
- 運動療法、物理療法(電気刺激療法、ホットパックなど)を用いたリハビリ
- 患者の評価およびリハビリ計画の立案
- 関節可動域訓練、筋力強化訓練、歩行訓練
- チーム医療の一環として他職種と協力
- 脳卒中後の患者に対する機能改善プログラムの実施
XYZクリニック(2020年4月~2024年9月)
クリニックでは主に訪問リハビリとスポーツリハビリを担当。高齢者の自立支援プログラムを構築し、歩行能力の維持・改善を目指した運動療法を実施。また、スポーツ選手に対する怪我の予防や術後リハビリも担当し、柔軟性や筋力向上を目的としたトレーニングプログラムを提供。
- 主な業務
- 訪問リハビリにおける高齢者の自立支援
- 筋力強化、バランス訓練、日常生活動作(ADL)改善
- スポーツ選手への怪我予防プログラム、術後リハビリ
- 患者とのコミュニケーションを通じたモチベーション向上
資格・スキル
資格名 | 取得年月 |
---|---|
理学療法士免許 | 2016年3月取得 |
認定理学療法士(整形外科領域) | 2020年4月取得 |
呼吸療法認定士 | 2022年5月取得 |
使用機器・技術
- 電気刺激療法(NMES)、ホットパック、アイシング
- 運動療法(筋力強化プログラム、歩行訓練)
- 関節可動域訓練、マニュアルセラピー技術
自己PR
整形外科領域を中心に、幅広い疾患のリハビリ経験を持ち、患者との信頼関係を築きながら、個別化したリハビリプランを作成してきました。訪問リハビリでは、患者の自宅での日常生活動作を向上させるために、実際の生活環境に合わせたアプローチを提供しています。また、スポーツ選手向けのリハビリでは、競技復帰を目指したプログラムを作成し、柔軟性や筋力の改善をサポートしてきました。今後も、新しい技術や知識を積極的に学び、患者のQOL(生活の質)向上に貢献したいと考えています。
志望動機
御社のリハビリテーション部門が提供する包括的なサービスに強く共感し、これまでの臨床経験を活かして、患者さんの健康と生活の質向上に貢献したいと考えております。特に、御社が力を入れている高齢者向けのリハビリテーションプログラムには、大きな可能性を感じており、自身の訪問リハビリの経験が貢献できると確信しております。また、認定理学療法士としての専門知識を活かし、さらなる技術向上と患者満足度の向上に努めたいと考えています。
職務経歴書の書き方のポイント
職務要約
職務要約では、あなたのキャリアを簡潔にまとめます。短い文章で、経験年数や専門分野、強みを表現することが大切です。具体的には、どのような施設で何年働いてきたのか、どの分野のリハビリを得意としているのかを明確に記述しましょう。
職務経歴
職務経歴では、具体的な職務内容や実績を詳細に説明します。理学療法士の場合、患者に対してどのようなリハビリを提供したのか、使用した技術や機器、治療計画の立案や実施方法などを記載します。特に、リハビリの成果や改善率などの数値を挙げると、説得力が増します。
資格・スキル
理学療法士にとって、資格やスキルは非常に重要なアピールポイントです。取得している資格だけでなく、実際に使用できるリハビリ機器や技術、特定分野での経験を記載しましょう。例えば、電気刺激療法や運動療法、マニュアルセラピーなどの技術があれば、それを具体的に書くと良いです。
自己PR
自己PRでは、これまでの経験を通じて学んだことや強みをアピールします。単なる経験の羅列ではなく、具体的なエピソードや成果を交えて、自分がいかに理学療法士として成長してきたかを示すことが重要です。また、今後の目標や、今後の目標や志向を明確に伝えることも重要です。例えば、「新しい技術や知識を積極的に取り入れて、リハビリテーションの質をさらに向上させたい」「患者一人ひとりに寄り添い、生活の質を高めるリハビリを提供したい」といった目標を含めることで、あなたのプロフェッショナリズムや情熱が伝わりやすくなります。
志望動機
志望動機では、応募する職場や施設にどのように貢献できるか、またなぜその職場を選んだのかを具体的に記述します。志望する理由を「自分のスキルを活かせる場所」として説明するだけでなく、応募先の特徴や取り組みと自分のキャリアがどうマッチしているかを示すことが大切です。応募先の理念や治療方針を調べ、それに共感した上で自分の強みや経験をどう活かすかを記載しましょう。
職務経歴書を書く際の重要なポイント
- 簡潔かつ具体的に書く:読み手が理解しやすいよう、簡潔にまとめつつ、業務内容や成果は具体的に書くように心がけましょう。
- データや数値を活用する:リハビリテーションの成果や実績を数値化することで、説得力が増します。例えば「ADL改善率85%」や「年間200件の患者対応」など、数値を明示すると良いです。
- ポジティブな表現を心がける:自分の経験やスキルを前向きに表現し、読み手に好印象を与える内容を目指しましょう。
理学療法士の職務経歴書は、単なる経歴の列挙ではなく、自分の経験やスキルを最大限にアピールするためのツールです。上記のフォーマットや例を参考に、自分自身のキャリアに合った職務経歴書を作成することで、より効果的な転職活動ができるでしょう。