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この記事の執筆・監修者

moco 

病院勤務の理学療法士(経験8年目)。『理学療法士が自分らしく働く』をコンセプトにNICOJOBを執筆・監修。信頼できる情報発信を心がけています。

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理学療法士の履歴書を作成する際のポイント、テンプレート例、各項目の書き方

理学療法士(PT)の転職に際して提出する履歴書は、転職活動の第一歩であり、採用担当者に対して自分を印象づける大事なツールです。この記事では、理学療法士の履歴書を作成する際のポイント、テンプレート例、各項目の書き方に加え、データや表を交えて詳しく解説します。


履歴書の基本構成

履歴書は、以下の項目で構成されるのが一般的です。

  1. 基本情報(氏名、連絡先、生年月日など)
  2. 学歴・職歴
  3. 免許・資格
  4. 自己PR・志望動機
  5. 健康状態
  6. 本人希望欄

理学療法士の履歴書テンプレート


【履歴書テンプレート例】

項目 内容
氏名 山田 太郎
住所 東京都港区南青山1-1-1
電話番号 090-1234-5678
メールアドレス taro.yamada@example.com
生年月日 1990年1月1日生(34歳)
学歴 〇〇大学 医療学部 リハビリテーション学科 卒業(2012年3月)
職歴 ABC病院 リハビリテーション科勤務(2012年4月~2020年3月)
XYZクリニック勤務(2020年4月~2024年9月)
免許・資格 理学療法士免許(2012年3月取得)
認定理学療法士(整形外科領域 2020年取得)
志望動機 御社のリハビリテーション部門において、これまで培った整形外科分野での経験と、訪問リハビリテーションに関する知識を活かし、患者様の生活の質(QOL)向上に貢献したいと考えています。
健康状態 良好
本人希望欄 希望する勤務地:東京都内、転勤なし


各項目の詳しい書き方とポイント

1. 基本情報

氏名住所電話番号メールアドレスを記載します。転職活動では迅速な連絡が必要となるため、日中に連絡が取りやすい電話番号や、メールアドレスを必ず明記しましょう。メールアドレスは、プライベートで使いやすいものにするか、専用の転職用メールアドレスを作成しても良いでしょう。

2. 学歴・職歴

学歴や職歴は、時系列で記載します。以下に理学療法士の学歴・職歴の書き方を詳しく解説します。


年月 学歴・職歴
2012年3月 〇〇大学 医療学部 リハビリテーション学科 卒業
2012年4月 ABC病院 リハビリテーション科 入職
2020年3月 ABC病院 退職
2020年4月 XYZクリニック 入職
2024年9月 XYZクリニック 退職予定

職歴の書き方においては、勤務先の名称、配属部署、役職、主な業務内容を記載します。理学療法士として働いた施設名や部署名(リハビリテーション科など)を具体的に書き、転職先の採用担当者があなたの経験を理解しやすくすることが大切です。

また、職務内容においては、どのような分野のリハビリを担当していたのか(整形外科、神経系、呼吸器系など)や、使用したリハビリ機器、治療計画の作成経験がある場合は、その内容も含めて書くと良いでしょう。

3. 免許・資格

理学療法士の資格や、その他関連する資格は重要なアピールポイントです。必ず正式名称と取得年月を記載しましょう。また、資格が複数ある場合、取得年月が古いものから順に記載します。


資格名 取得年月
理学療法士免許 2012年3月取得
認定理学療法士(整形外科領域) 2020年取得
呼吸療法認定士 2022年取得

理学療法士の代表的な資格

  • 理学療法士免許:必須の資格。国家試験に合格することで取得できます。
  • 認定理学療法士:日本理学療法士協会が認定する資格で、特定分野の高度な知識を証明します。
  • 呼吸療法認定士:呼吸器疾患のリハビリテーションに特化した資格です。

4. 志望動機

志望動機は履歴書の中でも特に重要な部分です。単に「〇〇が得意だから応募しました」と書くのではなく、転職先の企業や施設の特徴に合わせて、どのように貢献できるかを具体的に記載することが大切です。


志望動機の例
「御社のリハビリテーション部門が提供する包括的なサービスに強く共感し、これまでの臨床経験を活かして、患者様の健康と生活の質向上に貢献したいと考えております。特に整形外科疾患におけるリハビリテーションに注力してきた経験を活かし、さらなる専門的な知識と技術を向上させたいと考えています。」


5. 健康状態

理学療法士は患者と直接接する業務が多いため、体力や健康状態が重要視されることがあります。一般的には「良好」と記載すれば十分ですが、もし特別な配慮が必要な場合は、その旨を簡潔に説明します。


健康状態の記載例
「良好」


6. 本人希望欄

勤務地や雇用条件など、応募者として特に希望がある場合は、この欄に記載します。ただし、あまりに細かい条件を書きすぎると、採用担当者に消極的な印象を与える可能性があるため、注意が必要です。特に希望がない場合は、「特になし」と記載するのが一般的です。


本人希望欄の記載例
「希望する勤務地:東京都内、転勤なし」


履歴書作成のポイント

1. 簡潔で読みやすいフォーマットを使用する

採用担当者は短時間で多くの履歴書を確認することが多いため、読みやすさが非常に重要です。見やすいフォーマットで、重要な情報を漏れなく簡潔にまとめましょう。テンプレートを使用すると、全体のレイアウトが整うため便利です。

2. 自己PRは具体的に

「〇〇が得意です」といった漠然とした表現ではなく、実際の経験や成果を具体的に述べることで、説得力のある自己PRができます。例えば、「整形外科の術後リハビリに注力し、患者のADL(生活動作)の改善率は85%」といった具合に、数字や具体的なエピソードを盛り込むと良いです。

3. 職務内容は応募先に合わせて

理学療法士の職務経歴は、応募する施設の特性に合わせて強調する内容を変えると効果的です。例えば、訪問リハビリに強い施設に応募する場合は、訪問リハビリの経験を詳細に述べる一方で、スポーツリハビリを強調する場合は、その分野における経験を前面に出すと良いでしょう。

4. 資格やスキルはできるだけ詳細に

理学療法士の仕事は高度な専門知識と技術が求められるため、履歴書では保有する資格やスキルを詳細に記載することが重要です。特に、どのような分野でのスキルや資格を持っているかを明確に示すことで、応募先のニーズに合わせたアピールが可能となります。ここでは、専門資格やスキルを詳細に記載する方法や、履歴書全体の仕上げ方について詳しく説明します。


専門資格・スキルの書き方

理学療法士の専門性を伝えるには、保有している資格やこれまでに培ったスキルを具体的に書くことが大切です。以下は、理学療法士における代表的な資格やスキルのリストです。

代表的な資格

  1. 理学療法士免許:国家資格であり、基本となる資格。履歴書には取得した年月を必ず記載しましょう。
  2. 認定理学療法士:整形外科領域や神経系、呼吸器系など、特定の分野における専門性を証明する資格。取得した分野も明記します。
  3. 呼吸療法認定士:呼吸器疾患のリハビリに特化した資格で、病院や訪問リハビリでの経験を活かすことができます。
  4. スポーツ認定理学療法士:スポーツリハビリ分野における専門知識を証明する資格。スポーツチームやアスリートを対象とした仕事に有利です。

専門スキルの例

  • 運動療法:筋力強化、関節可動域訓練、歩行訓練など。
  • 物理療法:電気刺激療法、温熱療法、超音波療法など。
  • 徒手療法:マニュアルセラピー、筋膜リリース、ストレッチ技術など。
  • 評価技術:患者の身体機能評価、リハビリプランの作成。

専門性を強調した履歴書の具体例


項目 内容
資格 理学療法士免許(2012年3月取得)
認定理学療法士(整形外科領域 2020年取得)
呼吸療法認定士(2022年取得)
スキル 運動療法(筋力強化、関節可動域訓練、歩行訓練)
電気刺激療法(NMES)、温熱療法(ホットパック)
マニュアルセラピー、筋膜リリース
使用機器 電気刺激装置(NMES)、超音波治療器、歩行訓練装置
業務実績 総合病院にて年間200名以上の患者に対応、ADL改善率85%を達成

資格・スキルの活かし方

理学療法士は、働く場所によって求められるスキルが異なります。転職先の業務内容に応じて、以下のようにアピール内容を変えると効果的です。

病院勤務の場合

病院での勤務は、主に急性期や回復期の患者に対応することが多いため、次のようなスキルを強調すると良いでしょう。

  • 運動療法(術後リハビリや急性期リハビリの経験)
  • 物理療法(電気刺激療法や温熱療法の使用経験)
  • 多職種連携(医師や看護師とのコミュニケーション力)

訪問リハビリの場合

訪問リハビリでは、患者の生活環境を考慮したアプローチが重要です。そのため、次のポイントを履歴書でアピールします。

  • 評価技術(生活環境に合わせたリハビリプランの作成)
  • コミュニケーション力(患者やその家族との信頼関係構築)
  • 自主訓練プログラムの提供(自宅で実施可能な訓練の指導)

履歴書で気をつけるべきポイント

1. 適切なレイアウト

履歴書は見やすく整ったレイアウトにすることで、読み手に好印象を与えます。テンプレートを利用する際には、必要な項目が抜けていないか確認し、書類全体が読みやすくなるように配慮しましょう。

2. 具体的なエピソードを記載

スキルや業務実績については、できるだけ具体的な数値や実績を示すと説得力が増します。例えば「ADL改善率85%を達成」や「年間200件以上の患者を担当」といった具体的な数値を使うことで、あなたの実力が明確になります。

3. 職務内容は応募先に合わせる

転職先の施設や企業が求めるスキルや経験に合わせて、履歴書の内容をカスタマイズすることが重要です。応募先が力を入れている分野(例えば訪問リハビリやスポーツリハビリ)を把握し、その分野での経験やスキルを重点的にアピールしましょう。

4. 自己PRや志望動機を明確にする

履歴書の自己PR欄や志望動機欄では、応募先でどのように貢献できるかを明確に記載することが大切です。転職先の企業や施設の理念や特徴を理解した上で、自分のスキルや経験がどのように役立つかを具体的に示しましょう。


志望動機の書き方

履歴書の中でも「志望動機」は、採用担当者が最も注目するポイントの一つです。自分の経験やスキルが応募先でどう活かせるのかを明確に伝える必要があります。以下に、理学療法士としての志望動機の書き方を例示します。


志望動機例:訪問リハビリテーションへの転職

「私はこれまで、総合病院やクリニックで整形外科疾患のリハビリテーションを中心に、多くの患者様の回復に寄り添ってまいりました。特に高齢者の方々の歩行機能やADLの改善に力を入れており、訪問リハビリの現場でこの経験をさらに活かしていきたいと考えています。御社が提供する在宅リハビリテーションサービスは、患者様の生活の質を向上させる取り組みに非常に共感し、これまでの経験を活かし、より多くの患者様の健康と生活向上に貢献したいと思い応募いたしました。」


まとめ

理学療法士の転職活動において、履歴書はあなたの経験やスキルを最大限にアピールできる重要な書類です。以下のポイントに留意しながら、しっかりと準備を進めましょう。

  1. 基本情報を正確に記載:連絡先や資格取得の詳細を明確に。
  2. 具体的な経験を強調:数字や実績を使って、説得力のある内容に。
  3. 応募先に合わせた職務内容:応募先が求めるスキルを意識して記載。
  4. 志望動機を具体的に:応募先の特徴に合わせ、自分のスキルや経験をどう活かせるかを示す。

履歴書を作成する際には、テンプレートを活用しつつ、自分の強みを具体的にアピールできる内容に仕上げることが、成功の鍵となります。