以前こちらのサイトでも「退職代行サービスを利用して後悔しませんでしたか?」というアンケートを取りましたが、退職代行サービスは基本的に成功率100%です。
それはある意味当たり前の話で、退職代行サービスがやっていることは全く犯罪ではなく、ただ”代わりに退職の意思を伝えている”というだけですから(この辺りはこちらの記事で解説)。
退職代行サービスの利用は単純に国の定めたルールに則るだけで、退職代行自体がやばい行為というわけではありません。
ただし、退職代行を利用する上で一切揉める可能性がないか、利用して失敗したと思う可能性が0かと言うと、そうでもありません。
確率は低いですが、確かに退職代行サービスにもリスクはあります。
そこで今回は、あえて「退職代行サービスを利用して何かしらトラブルがあった人」限定でアンケートを取ってみました。
前回と違い数はなかなか集まらなかったのですが、退職代行に関するサイト運営者として、退職代行の注意点やリスクは伝える必要はあるかと思いますので、参考になれば幸いです。
退職代行サービスを利用して、起こる可能性のあるトラブル
それでは、退職代行サービスの失敗談についてご紹介します。
このように退職代行を利用して揉める可能性はかなり低いですが、一応覚えておいてください。
未払いの給与や残業代のために、結局自分で会社に連絡を取った
手続きの途中だったので、代行サービスを使った理由など聞かれて辛かったです。
自分から直接辞めると伝えたほうがお金もかからずすぐに退職出来たのではないかと思うと、お金も時間も勿体無かったですね。
また「今すぐに退職したい」という時でも即日辞めるというわけにはいかないので、スムーズに進まないのは困りました。
基本的に退職代行サービスでは、会社側に「本人は未払い給料や残業代を払ってほしいと言ってます」と伝えることしかできません。
給料の未払い、残業代、有給などを交渉できるのは弁護士なので、ここで特に資格のない退職代行サービスが交渉事をしてしまうと、それは”非弁行為”になってしまうからですね。
もし交渉行為をしたい場合は労働組合の運営する退職代行サービスに依頼するか、もしくは弁護士に退職代行サービスを依頼すると良いでしょう。
仮に弁護士に頼んだ場合でも「着手金は5万円+未払い請求できた給与・残業代の20%」とそこまで高くはありませんし、何より法律のプロに頼める安心感はありますよね。
詳しくは以下の記事をお読みください。
↓
2.引継ぎが上手くできず多少退職がスムーズにいかなかった
代行業者はそこまで面倒を見る必要もないため最終的には退社した会社側がなんとかしたみたいですが、会社からは常識はずれというレッテルを張られました。
後悔はしていませんがそこまで覚悟して活用しましょう。
以前「簡単なメモ作成など、できる限りの引継ぎをすれば問題ない」という話はしたものの、全く引継ぎをせずに退職してしまうのは会社に迷惑が掛かってしまうのは当たり前の話です。
上の体験談も低め退職できないという事は無いでしょうが、退職までに多少時間がかかったり揉める可能性があるので、不安な場合はできる限りの引継ぎは終わらせておいた方が無難ですね。
3.退職後にその業界で肩身が狭くなる
転職した企業の知り合いの知り合いが上司であったことが発覚し、異業種でもIT系はつながっている狭い世界であると悟りました。
また顔も見たくない上司へどういったメールを送信すべきかという内容においては、代行サービスが丁寧に報告してくれることから、事前に相談すべきだと言えます。
別れたとしても、再び会う可能性があることだけは、覚悟すべきであります。
仮にトラブルなく退職代行サービスで退職できた場合でも、その後に元居た会社の人間と何かしらのきっかけで知り合い、気まずい思いをする可能性はあります。
また仮にその人が私たちが退職代行サービスを利用したことを知っていた場合、何かがきっかけで私たちが退職代行サービスを利用したことが周りにバレてしまうリスクもあります。
こういったトラブルを避けたい場合は、地理的にも業種的にも遠い仕事に転職したほうが無難でしょう。
4.会社の人間がブチ切れる
危うく、警察が動く所でした。
顔も合わせたくない職場があり、一度だけ退職代行サービスを利用をしました。
そのトラブルとなった職場には、3か月更新の派遣で仕事をしていました。
その職場ですが、とにかくコンプライアンスがめちゃくちゃでした。
客の個人情報や客の悪口を言い合ったり、社員が仕事をせず麻雀をしていたりとにかく酷い会社でした。
本当は初日から辞めたかったのですが、自分の生活が懸かっていたので3か月間だけと割り切り続けていました。
派遣会社を通して、契約更新をしない旨を1か月前に通知したのですが、そのことを職場は一向に認めようとしません。
散々嫌味を言われ、辞めるまで持っていくことはできたのですが、その頃にはすでに心身ともに限界でした。
退職手続きをしに、その職場に行かなければいけなかったのですが、どうしても、足が向きませんでした。
退職代行サービスの職員がなぜこのサービスを利用することになったか、電話で説明すると突然怒り出し、職員が何を言おうが、怒りがおさまりませんでした。
自宅に押し掛けるぞと言い出し、警察を呼ぶ一歩手前まで行きました。
その後、強制的に職員が電話を切り、その会社の人事課に電話をかけ何とか事態が収拾しました。
日頃の職場の雰囲気を見て、サービスを使用するしないは、十分に検討した方がよいと思いました。
勤めていた会社が超絶ブラックな環境で、職場の人間が法律も何も知らない場合に起こる可能性があります。
ただし、このような”辞めたくても辞めさせてもらえない”と言うのは明らかに法的に問題がありますので、むしろ退職代行サービス向けの状況と言えるでしょう。
不安な場合は弁護士に退職代行を依頼し、毅然とした態度で対応すれば、弁護士と国が私たちを守ってくれますから。
その他、悪徳な退職代行業者で起こるトラブル
退職代行サービスを開業するのに、特に資格は必要ありません。
法人や労働組合として運営している退職代行サービスは比較的まともですが、探してみると意外と”個人事業主として”退職代行サービスを行っているところもあります。
彼らの中には「そもそも退職代行自体がふざけたサービスなのだから、事業自体も手を抜いて良いだろう」と考えている人もおり、そういったところに退職代行を申し込むと、かなり適当な対応をされることがあります。
不安な場合は、やはり大手で法人・労働組合が運営している退職代行サービスを申し込むべきです。
↓
https://lutherstickel.co.jp/taisyokudaikou/taishokudaikousaraba/
以下に、悪徳な退職代行業者に申し込んだ場合に起こりがちなトラブルをご紹介します。
1.退職代行業者と連絡が取れなくなる
しかも会社からは、退職届の受け取りを拒んで執拗に引き止めて来て、わざわざ自宅まで押し込んでくる最悪の会社です。
業者は何のアフターフォローも無く、お金を出した意味がまったく無い状態です。
しかも今辞めたら退職金も出さないと脅迫まがいの言い方されて一体誰を信じたら良いのか分からなくなりました。
退職代行業者を訴えてやりたいと思うのですが、お金も無く泣く泣く諦めました。
2.”退職失敗手数料”を取られる
数年前に退職代行サービスを利用したのですが、唖然としてしまったトラブルがありました。
当時私はいわゆるブラック企業に勤めていたのですが、もちろん入社する時にはブラック企業だと知らずに入社しました、
入社してから1年も経つと会社側の対応は徐々に変化し‥最終的には給料は払わない、残業は当たり前のように1日6時間というような滅茶苦茶な労働基準になりました。
私はこれはダメだと思い会社側に退職したいという事を告げました。
しかし会社側は退職を認めず私は会社を辞められないままでいました。
そこで退職代行サービスを利用したのですが、その退職代行業者の方は私の話を一通り聞き会社側に連絡をして退職したいという事を伝えました。
しかし会社側は何だかんだと言い訳等を伝えてきたらしく、代行業者の方は私にかなり太刀が悪い会社なのでもう少し時間をかけて説得してみますと伝えてきました。
その後数週間が経過して代行業者から私に連絡があり、解決の連絡かと思ったらナンと!解決出来ないという連絡でした。
理由を聞くと相手方が裁判を起こして徹底的に闘いますと言ってきたそうで、代行業者は裁判沙汰になると面倒なので‥自分の所では出来ないのでゴメンなさい‥と言ってきました。
その瞬間私はイヤイヤ‥例え裁判になっても私や代行業者のほうが絶対に法律的にも勝てるじゃん‥と思いましたが代行業者がウチでは出来ないと言ってきたので諦めました。
そしてコレで終わりかと思った次の瞬間代行業者から信じられない言葉が発せられました。
退職失敗手数料として2万円頂きますのでご了承下さい‥事務所にお支払に来られても良いですし、銀行振込でも良いので3日以内にお支払下さい‥それではご利用ありがとうございましたと言ってきたのです‥。
私は唖然としてしまいました‥失敗手数料?何だそれ?と当然納得がいかず自宅に戻るとスグに利用契約書に目を通し確認してみました。
しかし失敗手数料等という文面は一切無く‥その瞬間代行業者に怒りを覚えスグに文句を言う為に電話をしました。
ふざけるな!と文句を言うと代行業者は御納得頂けないのでしたら法的手段に出ざる得ないのですがよろしいでしょうか?と言ってきました。
私はもちろん法的手段で結構です!私も訴えますから!と言って電話を切りました。
その後結局私は請求された2万円を払わずにいると代行業者は本当に法的手段に出てきて、私も詐欺という名目で被害届けを提出して民事裁判になりました。
そこで私は最終的に勝訴して全て終わりました。
しかし‥会社を辞めたいだけでこれだけのトラブルになるとは本当に考えもしませんでしたし予想もつきませんでした‥。
ちなみに会社は他のしっかりした退職代行業者を利用してすんなり辞める事が出来ました。
以上です。
私も始めて聞いた時は耳を疑い怒りが沸いた、あまりにもひどい話です。
いえ、ひどい云々より、ただの犯罪集団だと思われます。
確かに退職代行業者の言う通り、弁護士が対応しない場合の退職代行サービスの場合、相手と裁判などで交渉することは出来ません。
もし交渉がしたい場合は、弁護士もしくは労働組合の運営する退職代行に頼むべきです。
⇒退職代行を弁護士に頼むメリット・デメリット。サービスを比較!
ただし退職自体は誰にでも権利がある行為なので、退職できないというのはあり得ない話なんです。
この時点でブラック企業はもちろん、退職代行業者もおかしな話です。
法律も何も調べず、ただ儲かるだろう、何かいちゃもんをつけられた場合は「無理でした」と言えば良いと考えサービスを始めたのでしょう。
そして様々な退職代行サービスを調べた私が自信をもって言いますが、”失敗手数料”なんて、おかしすぎて笑ってしまうほどです。
今はむしろ失敗した場合は全額返金保証が当たり前、そもそも法律にのっとって退職するだけですから退職成功率は99%が当たり前です。
この方も最終的に他の退職代行サービスで何も問題なく辞められていますから、退職代行サービスを利用する際は必ず
- 法人がやっている所
- そしてある程度知名度と歴史があるところ
にしてください。
※関連
3.退職代行業者のサポートがいい加減
退職代行N(※当サイトでニックネーム設定)を昨年12月に利用しました。
結果的には無事退職できましたが、その対応に対応に対して疑問点がいくいつかあります。
まず、いちばん最初に決められた時刻に退職の旨を職場に伝えるという約束がなされてませんでした。
私は8時30分に連絡するように伝えましたが、8時30分を過ぎても、進捗の報告がありません。
イライラしながら、退職代行Nに連絡すると、「電話が混み合っていてつながらない」との冷たい返事。
さらに、15分後も同じ退職代行Nに連絡するも、同じ回答で、「もうこの件では連絡しないでくれ」といわれました。
しまいには、「何時になったら電話が空くのか教えてくれ」という始末。そうこうしているうちに私のケイタイには、職場から出勤しないことに対してラインが入ってきて、冷や汗がでました。
仕方がないので、職場の方に赤の他人を装って電話をして、電話が空いたことを確認して退職代行Nに再度連絡。
約10分後にやっと退職の意思が伝わったと退職代行Nから連絡がきた。
なぜ、私が職場に赤の他人を装ってまで確認しなくてはならないのか、職務怠慢ではないかと。
お金をもらったら、あとは皆こんな対応か。
こちらの都合でニックネーム設定をさせていただきましたが、カタカナ4文字の某退職代行業者です。
よく退職代行業者は反社だのヤクザだの暴力団が運営しているだの噂されておりますが(笑)、中には退職代行業者Nのような”社員がまともに教育されていないだろうな”という業者もあります。
というもの、私も別件でNに問い合わせをしたことがあります。
普通の会社ですと、問い合わせに対する返信として、まず「お問い合わせありがとうございます」だの「よろしくお願いいたします」だの書くのがマナーだと思うのですが、こちらの会社はたった一文で「○○ですね」で終わり。
何なら句点さえありませんでした。
そして、その返信に再度丁寧に問い合わせたところ、頂いたお返事は以下の通り。
このような”投げやり”なお返事をいただきました。
こういった経験があるので、上の体験談を聞いた際も(あぁ、あそこならありえるな…)思いました。
いずれにせよ、まともな退職代行サービスもありますので、まずはいくつかの業者にお問い合わせをしてみて、対応が丁寧なところに申し込むと良いと思います。
おわりに:退職代行の損害賠償請求のリスクは?
今回、退職代行サービスを利用する危険性のようなものをご紹介しました。
始めにご紹介したように”退職そのものが失敗した”というケースは聞きませんが、それに伴うトラブルは確かに起こる可能性が0とは言えません。
ちなみに退職代行を利用した結果、訴訟されて裁判になったり、損害賠償請求をされたという話は私は聞いたことがありません。
この辺りは以下の記事を読んでいただけると、多少安心できるかもしれません。
↓
https://lutherstickel.co.jp/taisyokudaikou/songaibaishou/