「毎日残業が多くて疲れが取れない」「残業代がでないから、何のために働いているのかわからない」など、サービス残業が当たり前になっている会社で悩んでいる人は少なくありません。
サービス残業は働いた対価を受け取れないだけでなく、大切な時間を奪ってしまいます。
残業代がでていたらこれまでいくら収入があったのか計算すると、絶望的な数字になることでしょう。
この記事では、サービス残業の3つの対処法や転職活動をする時のポイントについて解説します!
目次
サービス残業させるのは違法!
サービス残業が嫌でも、上司や同僚がしていたら断りづらく、仕方ないと思ってしまう方も多いのではないでしょうか。
しかし、サービス残業は違法です。
労働基準法で、法定労働時間は1日8時間、週40時間と定められています。
休日は週に1日、または4週の間に4日は確保しなければなりません。
法定労働時間を超えて働いた分や、休日出勤などは残業代が発生します。
タイムカードを定時に押さなければならないなど、労働時間を誤魔化して残業代を支払わないという会社も少なくありません。
サービス残業は違法であり、断る権利があります。
言い出しづらいかもしれませんが、会社の規則よりも強い存在である「法律」によって定められている内容を知っておきましょう。
サービス残業をしてしまう理由
「残業代が出ないのはどこも同じ」と言われる
残業代が出ないことに疑問を感じ、上司に聞いてみると「どの会社も同じ」と言われるケースは少なくありません。
「みんな我慢してサービス残業をしている」「残業代が出ないのは当たり前」という空気があると、諦めてタダ働きをしてしまいがちです。
特に、新卒で入った会社の場合は、社会の常識がよくわかっていません。
しっかりと残業代がでている会社も多い中、サービス残業をするのが社会では普通のことなのだと思い込んでしまう人も多いのが事実です。
サービス残業は違法であり、決して当たり前のことではありません。
洗脳しようとする言葉に騙されないようにしましょう。
サービス残業を断ると会社に居づらくなる
サービス残業は法律違反であるため、もちろん断る権利があります。
ただ、サービス残業が当たり前になっている会社では、断ると居心地が悪くなる心配がありますよね。
残業を断ったことがきっかけで、上司からパワハラを受けたり、同僚から嫌がらせを受ける例も少なくありません。
サービス残業に不満があるのは他の同僚も同じでしょうが、周りに合わせないとターゲットにされてしまうという意識があるのだと考えられます。
「サービス残業が嫌なら辞めてもらう」と脅される例もありますが、これも違法です。
そのような会社にいては、勇気を出して行動しても労働環境は改善されないでしょう。
「もう辞めたい…」サービス残業の対処法3つ
1.残業することを断る
先ほども説明したとおり、サービス残業は違法であるため、断る権利があります。
サービス残業を断ったという理由では、会社は労働者を解雇できません。
もし「残業しないなら解雇する」と言われても、訴えれば会社側が不利になります。
サービス残業が習慣化している会社で、根気強くサービス残業を断り続ければ、労働環境が改善する可能性はあるでしょう。
しかし、残業を断ると肩身が狭くなったり、嫌がらせやパワハラの対象になるリスクがあるのも事実です。
周りの目を気にせず行動に移せる人におすすめの対処法です。
2.退職・転職する
サービス残業から解放されるために、退職・転職をするのも一つの手段です。
今の会社に在籍したままサービス残業をなくすのは、会社全体の意識を変える必要があるため難しいですよね。
新しい環境に踏み込むことは勇気が必要であり、転職活動には時間や労力がかかります。
しかし、そこで躊躇していては、貴重な時間がどんどん奪われていくだけなのです。
残業時間が長くて転職活動が難しい場合は、退職後に活動するという手もあります。
転職先でも同じことを繰り返さないため、慎重に次の職場を探しましょう。
3.証拠を集めて残業代を請求する
長い間サービス残業が続いた場合でも、過去2年分の残業代を請求することが可能です。
残業代を請求する際は、証拠となるものを集めておきましょう。
- タイムカード
- 交通ICカードの履歴
- 業務日報
上記のような、労働時間が確認できるものが証拠として有効です。
会社によっては定時でタイムカードを押してから残業させるなど、サービス残業の記録が残りにくい場合があります。
パソコンにログインしている時間の記録や、勤務時間を記録したメモなども証拠になることを覚えておきましょう。
サービス残業が辛くて辞めたいと思うのは当たり前!
サービス残業が理由で会社を辞めたいと思うのは、逃げでも甘えでもありません。
本来なら、法定労働時間を超えた分は残業代が支給されます。
サービス残業をしている人は、本当はいくら受け取れるのかを一度計算してみてください。
自由に使えるはずの貴重な時間を、どれだけ搾取されているかがわかりますよね。
しっかり残業代がでる会社や、残業自体に厳しい会社もたくさんあります。
そのような会社に転職すれば、人生が変わると言っても過言ではないでしょう。
まずは、「辞めたい」と思う気持ちに罪悪感を抱かずに、早めに行動することが重要です。
サービス残業が理由で転職活動をする時のポイント
転職エージェントを利用する
転職活動をする際に、企業ホームページの求人情報を調べる人も多いでしょう。
採用情報には、残業時間や手当についてなど、自分の希望に合った内容が書かれているかもしれません。
しかし、そこには事実が書かれているとは限らないのです。
確実に残業代がでる会社に転職する方法として、転職エージェントの利用をおすすめします。
会社の調査をしているため、労働環境がどうなっているのかを把握しているので安心です。
伝えた希望に沿って会社を紹介されるため、無駄な時間をかけずにそこから絞っていくことができます。
退職理由を正直に伝えつつ、仕事への意欲をアピールする
転職活動中の面接で、退職理由を正直に伝えて良いのか悩みますよね。
「サービス残業が辛くて辞めました」「残業が少ない会社に転職したくて辞めました」など、理由だけを伝えるとマイナスなイメージになる可能性があります。
ただ、希望の労働環境を伝えることも転職活動を成功させるためには重要です。
仕事への意欲や熱意を伝えつつ、サービス残業させる会社では働きたくないということを正直に話しても問題ないでしょう。
本当に残業代がでる会社であれば、ミスマッチにならないはずです。
退職理由を聞かれたときは、自分を良く見せようとするのではなく、本当の理由と仕事への前向きな姿勢について伝えましょう。
今すぐ辞めたい場合は退職代行がおすすめ!
「こんな会社、今すぐにでも辞めたい!」と考えている方も多いのではないでしょうか。
しかし、言い出しづらかったり、退職したいと伝えても引き止められてしまうケースは少なくありません。
そのような場合に、退職代行サービスの利用をおすすめします。
退職代行とは、依頼者の代理として会社と連絡を取り、退職の申し出や手続きを行うサービスです。
- 出社しなくていいため、上司や同僚に会わずに済む
- やり取りを任せることでストレスを感じない
- 第三者が間に入ることで、トラブルが起こりにくい
- 最短で即日退職も可能
ストレスなくスムーズに退職したい方にはメリットの多いサービスですよね。
有休消化などの希望も伝えられるため、一度相談してみましょう。
まとめ
サービス残業の対処法や、転職活動のポイントについて解説しました。
サービス残業は働いた分の給料がもらえず、ただ貴重な時間を奪われていると思うと辛いですよね。
残業があっても、残業代があればモチベーションが全く違います。
残業代を支給しないのは違法であるため、我慢する必要はありません。
後から請求することが可能であり、残業を断る権利もあります。
今の会社で改善策を試すのも、転職するのも人それぞれです。
まずは自分の時間を大切にするために行動してみましょう。