労働基準法で、法定労働時間は1日8時間と定められています。
しかし、最近は労働者が残業している会社が多く、長時間労働や過労死などが社会問題になっていますよね。
心と体の健康を保つために、働きすぎは禁物です。
できる限り残業は少なく済ませ、休む時間を確保できるのが理想的でしょう。
この記事では、長時間労働で起こり得る3つの問題や、体調不良が起きた時の対処法について解説します。
長時間労働の原因5つ
1.帰れない雰囲気になっている
自分の仕事が終わって帰れる状態になっても、上司や同僚がまだ仕事をしていたら帰りづらいですよね。
「終わったら帰っていいよ」と声をかけてもらえる環境なら良いですが、なかなか帰れない雰囲気になっている会社は少なくありません。
帰ろうとすると成績のことなどで嫌味を言われたりと、精神的苦痛を受けるケースもあります。
そもそも、残業は本来ならなくすべきものであり、残業代が発生しないほうが会社にとってもありがたいはずです。
残業代がしっかりでないという会社もあるため、注意が必要です。
2.人手不足で仕事が終わらない
人手不足の会社は、一人当たりの業務量が増えてしまいます。
負担が大きく、周りに頼りづらいため、時間内に仕事が終わらないというケースも少なくありません。
常に求人情報が出ていたり、すぐに人が辞めてしまう会社は、なかなか人手不足が解消されない傾向にあります。
単に人件費削減のために新しく採用をしていない可能性も考えられます。
人手不足の解消や適度な業務量の管理は、すべて会社の責任です。
改善する動きが見えない場合は、意見する必要があるでしょう。
3.責任感で残業してしまう
「もっと頑張らないと」という責任感から、いつも残業してしまうという方も多いのではないでしょうか。
特に、はっきりと成績が目に見える営業職など、常に競争している環境にいる人に多い原因です。
完璧主義の人も、納得いくまで残業してしまいがちです。
一見、自分が残業したいからしているだけに思えますが、少なからずストレスは溜まっていきます。
成績ばかりを気にするのではなく、適度に休むことも考えながら働けると良いですね。
4.管理職の力不足
管理職が労働者の業務量や勤務時間をしっかり管理できていないのも、長時間労働の原因です。
本来ならば、長時間労働をさせないように会社全体に呼びかける必要があります。
しかし、残業をする社員を評価することで、残業を推奨してしまっているケースも少なくありません。
仕事ができる人材ばかりに仕事を回すのも、一人の負担を大きくする原因の一つです。
管理職が長時間労働を問題視していない場合、会社の風潮は変わらないでしょう。
5.残業するほど評価される風潮がある
残業するほど評価される風潮があると、定時で帰ることが悪いことのように思えてしまいます。
定時までに業務を終わらせることが、本来は評価されるべきことですよね。
しかし、優秀で仕事が早い人や、残業に文句を言わない人は、仕事をさらに回されてしまうケースも少なくありません。
残業しているのは、単に仕事の効率が悪い人だけではないのです。
長時間労働は疲れがたまり、仕事の効率が下がってしまいます。
会社の評価基準がおかしいと感じたら、管理職の意識から変える必要があるでしょう。
長時間労働で起こる3つの問題
1.ストレスが溜まる
仕事をしていると少なからずストレスが溜まっていくため、上手くリフレッシュすることが必要ですよね。
長時間労働が続くと、家で休む時間や趣味を楽しむ時間がなくなり、ワークライフバランスが崩れてしまいます。
残業の多い会社では、休暇を取ることも難しいのではないでしょうか。
ほぼ丸一日が仕事の時間になってしまうため、「何のために生きているんだろう…」とネガティブな気持ちになる原因にもなります。
精神的な異常を感じても、病院に行く時間が取れないケースも少なくありません。
体調に出ていなかったとしても、精神的不調は危険な病気です。
病院に行けば診断書が出るため、無理やりでも休んで早めに受診しましょう。
2.体調不良を起こす
長時間労働は、精神的なストレスだけでなく、体調不良を起こす原因にもなります。
- 腹痛や吐き気
- めまい
- 動悸
- 倦怠感
- 睡眠障害
上記のように症状は人それぞれですが、見逃すと危険です。
「これくらいまだ大丈夫」と体調不良を放置しておくと、突然限界が来るケースも少なくありません。
最悪の場合、うつ病や過労死にも繋がります。
取り返しのつかないことになる前に、休養したり、病院へ行きましょう。
3.仕事のパフォーマンスが下がる
長時間労働は、精神的にも肉体的にも大きな負担がかかります。
十分にリフレッシュできない上に睡眠時間も減るため、日に日に疲れが溜まっていきますよね。
すると、集中力が持たず、仕事の進みが悪くなったりミスを繰り返す原因になります。
パフォーマンスが下がると、残業が増えてコストもかかるため、会社にとってもデメリットだらけです。
業種によっては事故も起こり得るため、長時間労働は危険であると言えます。
時間内で正確に仕事を終わらせることが理想的ですよね。
効率よく仕事をするためには、程よい時間で切り上げ、毎日しっかりと休むことが大切です。
体調不良が起きたらどうする?
体調不良は見逃さず、休養することが重要!
長時間労働をし続けると、労働時間や体調不良に慣れたような感覚になります。
少し体調に異変を感じても、見逃してしまう人は少なくありません。
しかし、体調不良を放置しておくと、悪化していく恐れがあります。
会社を休むことは罪悪感があるかもしれませんが、無理にでも休養を取るべきです。
「上司に怒られるかもしれない」「同僚の目が気になる」などの心配は後回しにすべきです。
働けない状態になってしまったら、元も子もありませんよね。
限界が来てからでは遅く、うつ病までいってしまうと社会復帰が難しくなります。
まずは自分の体を第一に考えて行動しましょう。
退職・転職を視野に入れる
体調不良を訴えても休ませない・長時間労働が改善されない会社もあるのが事実です。
その会社に居続けることは、自分の身を危険にさらすことになります。
労働環境を改善するため、転職を視野に入れるのも一つです。
働きながら転職活動をする余裕がない場合は、退職後に探すのも良いでしょう。
収入面が不安でも、失業保険など、利用できる制度があります。
まずは体を休ませ、体調を整えることを最優先にしましょう。
ストレスなく辞めたい場合は退職代行がおすすめ
長時間労働に耐えられず、今すぐ仕事を辞めたいと考える方も多いのではないでしょうか。
しかし、退職の意思を言い出すのは勇気が要りますし、人手不足などの理由で辞めさせてもらえない場合もあります。
ストレスなく辞めたいという方におすすめなのが、退職代行サービスです。
退職のプロが依頼者に代わって会社と連絡を取り、退職の申し出や手続きを行います。
具体的に、下記のようなメリットがあります。
- 出社せずに退職することが可能
- 第三者が間に入るため、トラブルが起こりにくい
- 有休消化などの希望も伝えられる
最短で即日退職も可能なので、ぜひ検討してみてください。
まとめ
長時間労働によって起こる問題や、体調不良の際の対処法について解説しました。
長時間労働は、ワークライフバランスを崩し、労働者の心や体を削っていきます。
会社全体が、「残業は当たり前」というスタンスである場合、意識を変えるのは困難です。
転職や退職を考えることは、決して逃げではありません。
体調不良を放置すると、うつ病や過労死のリスクがあります。
異変を感じたら我慢せず、しっかり休むようにしましょう。