退職代行サービスが始まって数年が経ちましたが、まだまだ「退職する際は自分で伝えるのが筋」という社会。
これから退職代行サービスを利用する人にとっては、
- 退職代行がありえない行為
- 非常識で裏切者のクズ
そんな風に会社の人間には思われるに違いない…そう思うのが普通です。
もちろんその通りで退職代行を無責任でむかつくと感じる人も多いのですが、以前当サイトで「退職代行サービスについてどう思うか」というアンケートを取った際は、なんと7割以上の方が「今の世の中、退職代行サービスを利用しても仕方がない」「ブラック企業の場合、退職代行を使っても卑怯だとか甘えだとは思わない」「別に逃げても構わない」という意見でした。
退職代行サービスを利用して円満退職できるケースは?
当時、上司に当たる人物にパワハラを行われていたため、対面で話そうとすると身がすくんで話ができる状態ではありませんでした。
また、心身的にまいってしまい休職中だったため出社自体も難しく、できれば電話などの連絡で済ませたいと考えていました。
初めは退職代行サービスを頼んだことでさらに、上司や他の職場の人の心証が悪くなるのではないかと怯えていましたが、時間ばかりどんどん過ぎてしまったため、このままでは不味いと考え、思い切って代行サービスを頼んでみました。
その結果、退職代行を頼むほど追い込まれていたというように理解してもらえたようで、特に引き留めや恫喝などもなく安心して退職をすることができました。
私自身が無理をして直接話していた場合、これまで通りの態度で挑まれてとても自分の要望を通すことはできなかったと思います。
職場でトラブルがあった際には第三者に立ち入ってもらうことで円滑に話が進むこともあるのだなと思いました。
活用した理由としては、会社が何回も引き留めをしてくる、というありふれた理由です。
無期雇用派遣として働いていたのですが、自分が抜けることで引継ぎは誰がするのか、お店の人になんて言えばいいのか、など上司に色々と言われたのが精神的苦痛でした。
もはや自分一人では退職することはできないと判断し、退職代行サービスを利用しました。
手続きなどはすべて退職代行サービスが行ってくださり、自分自身は書類を書いた程度です。
会社からの連絡を自分で取るか、そこも代行するかを聞かれたのですが、お世話になった手前、そこはしっかりお礼を伝えようと思い、自分で連絡しました。
会社は思いのほか怒ってはいなかったです。
退職代行サービスを使わなきゃいけないと判断させるまで追い込んでしまったんだな、と上司から謝罪の言葉をいただきました。
自分自身も代行を使わず真摯に上司に伝えるべきだったのかな、と少し反省しています。
もう辞めることはないと思いますが、今お世話になっている会社を辞めることになった時には自分で伝えていこうと思います。
この方は20代で退職代行サービスを利用したそうですが…退職が決まった後に自分から感謝のお礼を伝えようとしたところ、逆に「まさか退職代行サービスを利用するほど本気だったとは思わなかった」と謝罪していただいたようです。
実は意外と、このような「退職代行サービスを利用するほど本気だとは思わなかった」と言われるケースは多く、こういったパターンの場合は仮に退職代行を利用しても後腐れなく仕事を辞められるケースが多いです。
退職さえ決まってしまえば、「そっか、お疲れさん」と態度をコロッと変える方も多いです。
先ほどのアンケートでも7割の方が「仕方がない」と思っているわけですから、上司も立場上退職を止めていたものの、心のどこかでは(まぁ仕方がないわなぁ…)と思っていたのかもしれません。
退職代行サービスでは、相手(会社や上司)が退職を聞いてどのような雰囲気かも間を挟んで教えてもらえます。
もし相手が起こっておらず、また感謝の気持ちを伝えたい場合は、この方のように最後は自分でしっかり連絡を入れておくと、円満退職に近い形で会社を辞められるのではないかと思います。