「病気だから退職したい」と会社に伝えたときに、しばしば「診断書をもってこい」と言われることがあります。
でも、そもそも退職する際に診断書を提出する義務ってあるのでしょうか。
診断書なしで「健康上の理由」では退職できないのでしょうか。
また、診断書の効力ってどれくらいあるんでしょう?
診断書を提出すると必ず退職が認められたり、逆に認めないのは違法だったりしないのでしょうか。
他にも、例えば今ブラック企業に勤めていてもう限界だと感じていたとして、病気だと嘘をついたり、診断書を偽造したりするのは違法なのでしょうか。
この記事では、この3つ
- 退職する際に診断書の提出は必要か、必要ないか
- 診断書を出しても休めない、辞めさせてもらえないのは違法か
- 仮病や診断書の偽装で仕事を辞めるのは法律違反か
についてご紹介しますね。
ちなみに退職の際に診断書を書いてもらう人が多いのは、心療内科(メンタルクリニック)、皮膚科、婦人科です。
また以下のような健康上の理由で退職される方が多いです。
過敏性腸症候群/過労/過呼吸/強迫性障害/腱鞘炎/怪我/骨折/子宮内膜症/社会不安障害/ストレス/睡眠障害/生理不順/精神病/精神的苦痛/切迫流産/対人恐怖症/椎間板ヘルニア/不安障害/不眠症/婦人病/耳鳴り/めまい/腰痛/抑うつ/うつ病/親や家族の病気、介護、看病 |
それでは本編に参りましょう!
仕事を辞めるのに診断書って必要なの?
例えば何かの病気が原因で仕事を辞めたい場合、診断書を見せろと言われるケースが多いです。
そして実際、病気が原因で退職するなら、診断書は見せて当然と思っているかもしれません。
でも実は、病気で退職するのに診断書はいらないのです。(参考:退職時に診断書の提出を求められた)
つまり、診断書なしでも病気が原因で退職できます。
ということは「診断書を見せても休職・退職できない」というのもおかしな話になりますよね。
そもそも退職するのに診断書は必要ないわけですから、会社は診断書を無視するとか無効にする権利自体がありません(参考:心の病になり退職したいが、診断書も受理されず退職も認められない場合の対処は)。
ようするに、退職するのに診断書は必要なく、また診断書を出して退職届が認められないというのはおかしな話です。
逆に診断書を提出するメリットは?仕事が早く辞められたりする?
退職するのに診断書は必要ないと話しました。
では逆に、退職する際に診断書を提出するメリットはあるのでしょうか。
具体的には、診断書を出せば即日退職できたりするのでしょうか。
結論から言うと、会社が同意してくれれば即日退職も可能です(参考:精神的な診断書が出た場合、2週間前でも退職が可能かどうか)。
ただこれは診断書関係なく、ほかの理由があった場合でも会社が合意してくれれば即日退職は可能です。
要は理由が何であれ会社が同意してくれれば即日退職することができるのですが、診断書は「病気が辛くて働けない」と相手に訴えることができる材料になりますから、会社も即日退職に同意しやすくなるでしょうね。
診断書=即日退職可能というわけではありませんが、理解のある会社であれば診断書を提出したほうが早く退職しやすくなると思います。
それでも即日退職を認めてもらえない場合は?
一方で診断書を提出しても、即日退職はもちろん退職自体を認めてくれないブラックな会社もあります。
そういう場合はぜひ、「退職代行サービス」というものを利用してみてください。
退職代行サービスは、私たちと会社の間に入って退職を伝えてくれるサービスで、
- 今この瞬間から、一言も会社の人と話さず退職できる
- これまで退職を拒否されたことがない
- 訴えられたこともない
- 最短で即日退職可能
- ほとんどの場合は有給も給料ももらえる
- 退職後の手続きのサポートもしてもらえる
こんな特徴があります。
詳細は以下の記事を読んでみてください。
⇒退職代行サービスの仕組み、流れ、値段、法的な問題などについて
おまけ※病気だと嘘をついたり、診断書を偽造するとどうなる?
最後になりますが、まず退職理由で嘘をつくのは特に問題ありません(参考:退職理由で嘘をつくと違法?)。
また退職の際に、嘘の理由を伝えるのはよくあることです(関連:確実に退職できる嘘の退職理由)
ただ診断書の偽造は違法ですし(参考:会社に提出された診断書が本物か証明したい)、実在する病院を使うと会社と病院の両方から訴えられる可能性があります(参考:医者の診断書偽造について)。
これまで説明したように退職自体に診断書は必要ありませんから、退職理由を少しごまかす程度にしておいたほうがいいでしょうね。