新卒で仕事を始める頃は、学生から社会人という環境の変化になかなか慣れませんよね。
そこから徐々に適応していける人もいれば、仕事が辛くてうつ病になってしまうというケースもあります。
環境の変化やプレッシャーによるストレスを上手く対処できないと、小さなモヤモヤが蓄積されて、気がついたときには限界が来てしまう例も少なくありません。
うつ病は誰にでもなるリスクがあるので、他人事だと思うのは危険です。
この記事では、新卒でうつ病になってしまう3つの原因や、対策法・治療法について解説します!
目次
新卒でうつ病になってしまう3つの原因
1.会社の雰囲気や仕事内容が合わない
新卒の悩みでよくあるのが、理想と現実のギャップです。
会社の雰囲気や仕事内容が、想像していたのと違うことでストレスを溜めてしまう人は少なくありません。
他にやりがいや目標を見出し、上手くストレスを対処できれば問題ありませんが、ミスマッチな環境に居続けるのは辛いですよね。
「もう少し頑張ってみよう」と耐えた結果、心身に悪影響が出てしまい、うつ病と診断される例もあります。
体調に異変を感じたり、気力が湧かないなどメンタルに異常が出たりしている場合は要注意です。
2.いじめやパワハラがある
「入社してからいじめやパワハラがある会社だとわかった」という人も多いのではないでしょうか。
就職活動の時点では、会社の具体的な雰囲気まではわかりませんよね。
理不尽な扱いを受けても、新入社員の間は我慢してしまったり、言い返せなかったりするものです。
ハラスメントを受け続けることで、本当に自分が悪いのだと感覚が麻痺してしまう例もあります。
また、周りに相談することすらできず、一人で溜め込んでしまう人も少なくありません。
このような状況は、いつうつ病になっても不思議ではないため、すぐに離れるべき環境です。
3.残業が多い
- 毎日残業が当たり前
- 残業代が出ない
- 仕事量が多すぎる
上記のようなことも、入社してから知るパターンが多くあります。
長時間労働はプライベートの時間や睡眠時間を奪い、ワークライフバランスが崩れます。
さらに残業代が出ないとなると、何のために働いているのかとモチベーションが下がってしまいますよね。
初めのうちは我慢できても、徐々にストレスが溜まって精神的にも肉体的にも限界が来るでしょう。
会社が法を犯している可能性も高いため、注意が必要です。
うつ病によくある症状
うつ病には、下記のような症状が挙げられます。
- 不安感や動悸
- 倦怠感
- 食欲不振
- 睡眠障害
- 趣味などに興味がなくなる
- 人の話が頭に入ってこない
- 何もやる気が起きない
- 涙が止まらない
体調不良だけでなく、精神面にも異変が起こります。
例えば、「音楽を聴くことが好きだった人が、全く興味を示さなくなった」「話しかけられても上の空で会話が成り立たない」など、おかしいと感じたら要注意です。
真面目で責任感の強い人ほど、限界サインを無視してしまいがちです。
うつ病になってしまうと回復までに時間を要するため、予兆が出た段階で対処するのが理想的でしょう。
新卒がなりやすい「適応障害」もうつ病の予備軍
適応障害って何?
適応障害とは、合わない環境に身を置いていたり、環境が変化したりすることから強いストレスを受けることで発症する精神疾患を指します。
慣れない環境でストレスを感じることも原因となるため、新卒がなりやすい障害です。
適応障害の症状には、下記のような例があります。
- 不安や焦り
- 判断力の低下
- 動悸
- 冷や汗
- 不眠症
- 震え
- 食欲不振
- 過食
- めまい
不安で頭がいっぱいになり、ドキドキして落ち着かないという症状が多く見られます。
個人差がありますが、休みの日など、職場から離れている時間は症状がなくなる人も少なくありません。
うつ病との違いは?
適応障害とうつ病は、症状だけ見ると似ていますよね。
適応障害は、ストレスを感じる環境にいる時だけ発症するケースが多くあります。
退勤後や休日は、普段通り趣味を楽しんだりと、不安を感じることなく過ごせる人もいるようです。
それに対し、うつ病は職場にいなくても憂鬱感が続き、リラックスすることができません。
休日になっても仕事のことを考えてしまい、何も楽しめないという場合はうつ病である可能性が高いでしょう。
適応障害の段階でストレスを上手く対処できないと、うつ病に発展するリスクがあります。
適応障害はうつ病の予備軍として、甘く見てはいけないのです。
うつ病の前兆を感じたときの対策法
ストレスを軽減する
休まずに仕事を続ける場合は、まずストレスを軽減する方法を探しましょう。
例えば、下記のような方法が効果的です。
- 苦手な人と距離を取る
- 仕事量が多すぎる場合は相談する
- 思い切って周りに頼る
- 自分なりのリフレッシュ方法を見つける
ストレスの原因は、人間関係や仕事内容などが挙げられます。
辛い時や、一人ではやりきれない仕事の時、周りのサポートがあると気持ちが軽くなりますよね。
一人で溜め込んでうつ病になってしまう人も多いため、思い切って周りに助けを求めるのも一つです。
そうすることで、意外と働きやすくなる可能性もあります。
運動や趣味など、リフレッシュできる方法も見つけられると良いでしょう。
改善するまで休職する
改善するまでしっかり休養するのも一つの手です。
休むことに罪悪感を持ってしまう人も多いでしょう。
しかし、責任感から我慢してしまうことで、ストレスを対処できずにうつ病になってしまうケースもあります。
そうなる前に、対処できるなら休職したほうが良いと思いませんか?
早く異変に気づくことができたのなら、長く働くためにしっかりと治すべきです。
会社によって休養の制度が異なるため、上司に相談したり、就業規則を確認しましょう。
うつ病の治療法は?3つの例
1.十分な休養をとる
ストレスの対象から離れ、十分な休養をとることは、うつ病に効果的です。
重度のうつ病の場合は、何かをする気力はまず起きないでしょう。
症状が改善するまで、焦らずにゆっくり過ごすことが大切です。
うつ病から回復した後、社会復帰する時にはまた環境が変化します。
急な変化によるストレスを少しでも軽減するため、休養中に何かチャレンジできることを探すのも重要でしょう。
症状の改善を目指しながら、少しずつ社会との接点を持ち、復帰しやすくするのが目的です。
2.薬で治療する
うつ病の心配がある場合、ほとんどの人が精神科や心療内科を受診します。
同じうつ病でも、睡眠障害や不安感など、人によって症状が異なりますよね。
それぞれの症状に合わせた薬を服用するというのも治療法の一つです。
飲み始めてすぐに効果が出るわけではなく、継続して飲むことよって改善してくるパターンがほとんどです。
薬の量や頻度は、自己判断で変えてしまうと副作用などのリスクがあります。
正しい飲み方や、薬が合わない時の対処法は、必ず医師に相談しましょう。
3.精神療法でストレスの対処法を身に付ける
休養や薬によって、十分に症状が改善する場合もあります。
しかし、うつ病の原因となったストレスの対処法を知らないままでは、また同じことを繰り返す心配があるのです。
うつ病の原因で多いのが、人間関係やネガティブな思考回路です。
強いストレスを受けたときに悲観的になったり、自分を責めてしまったりするのは、考え方自体が癖になってしまっているケースも少なくありません。
精神療法により、その癖を改善したり、人間関係のストレスを軽減することで、さらに効果が期待できます。
今すぐ辞めたい場合は退職代行も視野に
仕事を今すぐ辞めたくても、言い出しづらかったり、引き止められたりするケースも少なくありません。
そのような場合は、退職代行サービスがおすすめです。
退職者の代理で会社と連絡を取り、退職の申し出や手続きを行うため、出社する必要がありません。
精神的に追い詰められている場合、会社に行くことすら辛いですよね。
ストレスを大幅に減らすことができる点が魅力的です。
最短で即日退職も可能なので、ぜひ検討してみてください。
まとめ
新卒でうつ病になってしまう原因や、対策法・治療法について解説しました。
新卒で入社し、新しい環境は不慣れでストレスが溜まります。
うつ病を予防するには、そのストレスを上手く対処しなければなりません。
責任感から、休むことや相談することに抵抗がある人も多いでしょう。
しかし、早い段階でうつ病の予兆に気づくことができれば、発症する前に対処できます。
異変を感じたら無理をせず、休んだり周りに相談しましょう。