一通りの技術や業務を習得し、応用も効くようになってくる看護師4年目。
「スキルアップをしたい!」「劣悪な職場環境を変えたい!」といった思いから、今の職場を辞めたいと思っている人も少なくないはず。
今回は、看護師4年目が辞めたいと思う理由を解明しつつ、その対処法や転職成功のポイントについて紹介します!
目次
看護師4年目は転職に向いている時期!
転職市場でも強い看護師4年目は、まさに転職向きのタイミング。
転職したい理由が明確なら、さっそく転職活動に踏み切りましょう!
「転職したい気持ちはあるけど悩む…」という人は、転職サイトに登録してみるor転職アドバイザーの話を聞いてみるだけでもおすすめです。
転職したい病院に出会えるだけでなく、逆に勤務している病院の良さがわかることもありますよ。
4年目看護師の代表的な「辞めたい理由」
看護師4年目になる人は、どんな理由で「辞めたい」と思っているのでしょうか?
まずはリアルな口コミをもとに、辞めたい理由5つを紐解いていきましょう。
①給与面
②人間関係・労働環境
③看護師業務への責任感
④転職していく同期
⑤看護師4年目としてのキャリア
①業務内容に比べて給与が不釣り合いだから
現在看護師4年目で、クリニックで勤務しています。入社時契約は正社員契約だったのですが、試用期間中で時間給契約に変更となり、今月の給料はフルタイムで15万にも満たない程度でした。
(中略)
27歳で結婚もしていないのに、このままでは生活もままならないですし貯金をする事も出来ません。参照:Yahoo!知恵袋
辞めたい理由としてまず挙げられるのが、業務内容に見合わない給与。
病院によって異なるものの、給与・手取りの少なさへの不満から転職を考える人はたくさんいます。
4年目となる25歳前後の看護師さんのなかには、「将来に備えて貯金を始めたい」と思う人も多いはず。
新卒1〜2年目は低い給与で我慢できていても、4年目ともなると我慢の限界です……!
②改善しない人間関係・劣悪な労働環境が嫌だから
病院やクリニックを転々としている、4年目の看護師です。年単位でのしっかりとした休養をとろうか悩んでいます。
(中略)
大学病院を退職し、翌月から個人病院へ入職。入ってみると話と違うことはたくさんあったが、もう後が無くここで頑張らねばと思うも、忙しさと独特の人間関係に体調を崩すことも。参照:Yahoo!知恵袋
同期・先輩看護師をはじめ、医師や患者さんにその家族と、看護師の人間関係は少し独特なのが特徴。
他の仕事と比べても特殊なため、ドロドロな人間関係に悩んで仕事を辞めたくなる人も少なからずいます。
人間関係に加えて、オーバーワークなど劣悪な労働環境に嫌気がさしたことで、職場を離れる看護師4年目も。
③看護師業務への責任感に疲れたから
今年看護師4年目になるのですが、看護師以外の職に転職しようか悩んでいます。
(中略)
何度注意されても同じ失敗を繰り返し、看護師だけでなく医者からも苦言が出ているそうです。
危機管理能力が低く、最近大き目のインシデント(幸い患者さんには影響ありませんでした)を起こしてしまいました。師長さんからも「こんなんじゃ、いつかもっと大きな事故を起こす。この危機管理能力の低さは致命的。仕事をなめてない?医療職には向いていない。看護師をやめたほうがいい。」と言われました。自分でもそう思います。
参照:Yahoo!知恵袋
患者さんの命を左右することもある看護師の仕事は、責任の重さも相当なもの。
ミスができないプレッシャーによる疲れや、過去のインシデントによる自信喪失も、辞めたくなる原因につながります。
数々の厳しい現場を経験し、「自分は仕事ができない…」と新卒時代の理想とギャップを感じることも、4年目で辞めたいと思う理由の1つとなっています。
④転職したり看護師を辞めたりした同期を見たから
4月で看護師4年目となる24歳女です。だんだん看護に疲れてきました。
(中略)
辞めたくなった理由として同期・近しい先輩の退職があります。・結婚するから辞める
・今の病院ではスキルアップに限界がある自分は結婚の予定もないし、スキルアップする気もないことに対しても心がモヤモヤしてしまいます。
せっかく取得した看護師の資格なので、もう少し落ち着いた働き方もあるのかと思い、看護師の転職サイトに相談しました。
参照:Yahoo!知恵袋
ブラックな病院に勤めているわけではなくとも、辞めていく同期や先輩を見て転職を決意する人も。
プライベートが充実していたり、スキルアップを目指していたり、自分らしい人生を歩む同期を見ていると、自然と「自分も…!」という気持ちが生まれますよね。
⑤看護師4年目としてのキャリアを考えたから
看護師4年目。中途採用での就職を考えています。大学病院の内科に勤めています。現在4年目です。
(中略)
辞める理由としては、今の病棟では一通り技術を習得し、毎日なんとなく業務をこなして1日が過ぎているため、スキルアップをしたいということ。もうひとつは、自分の趣味のため、交通の便がよいところに越したいという思いからです(不純な動機ではありますが…)大学病院がいい理由は、まだまだ最先端技術を学びたい気持ちが強いからです。
参照:Yahoo!知恵袋
看護師4年目となると、「今のままでいいのかな?」とキャリアアップを考え始める人も増えてきます。
口コミのように「最先端の医療を学びたい」という思いも、スキルアップを目指す看護師が転職活動をスタートする原動力になっているようです!
看護師4年目の多くが転職を考えるのはなぜ?
辞めたい理由はさまざまですが、特に「4年目」で転職を考えるようになるのは、どんな理由があるのでしょうか?
先ほどのリアルな声をもとに、4年目の看護師が転職を考え始める背景を紹介します。
①一人前になった看護師4年目は「転職に強い」
看護師4年目での転職が増える背景の1つは、転職に強いことです!
4年目の看護師は、現場で一通りの業務をこなし、必要なスキルをほぼ習得したといえる時期。
先輩看護師に見守られつつも、患者の全体状況を把握したり、自分で判断して看護技術をおこなったりできるようになっています。
一通りの業務をこなせる看護師は、転職市場でも評価されやすいのが特徴。その強みを活かして転職を決意する、というわけです。
②「今後のキャリア」を考え始める時期
今後のキャリアを考え始める時期であることも、4年目の看護師が転職を考える理由の1つ。
「キャリアアップを考えると、今の病院じゃ物足りない…!」と、自分が学びたい看護技術が学べる病院へ転職したり、「地域医療に貢献したい!」など自分の興味関心にあった医療領域への転職をする人が多くなっています。
そのほか、新たな診療法を開発する役割も担っている大学病院に魅力を感じ、スキルアップのため民間病院から大学病院へ転職する人もいます。
③年齢とともに変化する「ライフスタイル」
看護師として4年目を迎える人には、20代後半を迎えようとする年代の人も多いはず。
恋人と同棲したり結婚したり、妊活を検討したりと、20代後半〜30代はライフスタイルが変化する年代でもあります。
プライベートの変化が仕事に影響を与えることを考えれば、4年目で転職を考えるのも納得です。
④「退職金」が出ることが多い
同じ病院に4年ほど勤め続けることで、退職金が期待できるのも転職理由の1つです。
退職金の規定やその金額は病院によってまちまちですが、一般的に、勤務年数3年以上でもらえることが多いとされています。
退職金が出るタイミングなら、金銭面に多少不安があっても、思い切って転職に踏みきれますよね。
⑤「奨学金」の返済免除
病院を辞めたいのに辞められない理由の1つが、看護学校に通う際に借りた「奨学金」。看護師4年目は、その縛りがなくなる時期でもあります。
例えば「東京都看護師等修学資金貸与制度」の場合、都内の指定施設で看護業務に5年間従事した場合に返還が免除となります。
そのほか「病院奨学金制」の場合も、3〜5年ほどの勤務期間で返済免除となることが多い傾向にあります。
このように、奨学金の返済免除となるタイミングを狙い、4年目で辞める準備を始める人もいるのです!
※参考:東京都福祉保健局「奨学金制度」
気になる対処法は? 看護師4年目の選択肢をチェック
ここからは3つのパターンに分けて、看護師4年目にして「辞めたい…」と思ったときの対処法をお伝えします!
対処法① 今の職場で続けていきたい場合
今の病院を辞めたいとき、真っ先に思い浮かぶのは転職ですが、転職せずに今の職場を続けた方がいい場合もあります。
特定の人が苦手or嫌いで転職したいとき
パワハラなどは別ですが、師長さんや先輩看護師など特定の人との人間関係が原因で辞めたいときは、割り切った方がいいことも。
なぜなら転職先の病院にも、合わない人は少なからずいるものだからです……。
転職先でも苦手な人がいる、労働条件が悪くなるといったケースもあるので、それよりは今の職場を続けるのもアリと考えましょう。
部署(診療科目)へのこだわりがないとき
激務や薄給など待遇がひどい場合は別として、今の部署(診療科目)に不満がないなら、転職せずにキャリアアップを目指した方がベターです。
というのも、転職によって病院や科が異なれば、畑違いの仕事に戸惑うケースも出てきます。転職先によっては、これまで積み重ねてきた看護師経験を活かせず、ゼロからスタートになることも。
「この診療科目に携わりたい!」という強い思いがないなら、4年目以降も今の職場で頑張るのもいいでしょう。
対処法② 病棟を異動したい・他の病院(クリニック)に転職したい場合
看護師の業務や医療職そのものを嫌いでないなら、他の病棟に異動する、別の病院・クリニックに転職するという選択肢があります。
他の病棟に異動する
病院側の待遇(給与や休日など)に不満がないなら、転職せずに他の病棟への異動を申し出るのがおすすめ。
待遇を大きく変えることなく、今の職場から離れることができます。
異動するといろいろな診療科目を経験できるので、看護師4年目にして幅広い知識や技術が身につくというメリットも!
別の病院・クリニックに転職する
今の病院の待遇に不満を感じたり、さらなるキャリアアップを目指したいときには、思い切って転職を検討しましょう!
転職を決めたら、「自己分析」と「情報収集」を忘れずに。
自己分析では、転職理由と看護師として歩んでいきたいキャリアを明確にします。
情報収集では、看護師向けの転職サイトなどを活用して、病院の雰囲気なども含めてしっかりリサーチしてくださいね!
対処法③ 看護師を辞めたい場合
看護師そのものを辞めたいなら、別の職種に転職することになります。ただし、他企業へ転職・独立をするときには要注意!
もちろん「他にやりたいことが見つかった」など前向きな転職なら問題ありません。
しかし「今の職場からとにかく逃げたい!」という気持ちで辞めると、転職先で同じことを繰り返したり、看護師のキャリアを活かせず後悔したり、なんてことも……。
看護師を辞めるときには、理由を明確にしたうえで「本当に辞めていいのか?」と自問自答してみてくださいね。
4年目の看護師におすすめの転職サイト・エージェント3選
①看護roo!
- 豊富な求人の中から細かく検索が可能
- 職場の内部事情を詳しく知ることができる
- 掲示板やコラムなどで看護師に有益な情報を発信
- 運営会社は東証プライム市場に上場している「株式会社クイック」
看護roo!の求人の中で特に充実しているのは、「夜勤なし」や「土日祝休み」など勤務条件の良い案件です。
「夜勤がつらい」
「休暇が欲しい」
などの理由で転職を検討している看護師さんには、特におすすめですよ!
さらに、看護roo!ならではと言えるのは、転職マニュアルがもらえることや、掲示板があることです。
「看護師のお悩み掲示板」では、似たお悩みを抱えた看護師同士で気軽に意見交換できます。
周りに転職について相談できる人がいないという方にもおすすめです。
②ナース専科 転職
- 求人数は業界トップクラスの20万件以上を保有
- 全国区の看護師転職に対応
- 取り扱い職種は看護師、准看護師、保健師、助産師
- 年間10万人以上の看護師が利用
- 非公開求人も多数紹介
- プライバシーマーク認定済みで個人情報は徹底管理
「ナース専科 転職」は、業界で最も老舗の看護師転職サイトです。
運営する株式会社エス・エム・エスキャリアは「ナース専科」も運営しています。
全国各地の求人が充実しているので、「自分の地域で求人がなかなか見つからない!」とお困りの方にお勧めの転職サイトです。
東京・愛知・大阪・福岡といった主要都市部での求人数も、他の転職サイトと比較して圧倒的に多くなっています。
③レバウェル看護
- 好条件の非公開求人の多数紹介
- 職場環境など職場内部の詳細な情報の提供
- プロのアドバイザーが条件の交渉を委任
- 看護師のための多ジャンル情報記事の掲載
- アドバイザーによる求人のない病院へのリクエスト可能
レバウェル看護は、求人数の豊富さとキャリアアドバイザーへの満足度の高さが特長の転職エージェントです。
転職先の内部事情に詳しいというのも特長。人間関係や身に付くスキルなど働く環境に詳細な希望がある方におすすめです。
また、パート・アルバイトと派遣の求人も充実しています。
パート・アルバイトなどの非常勤の求人数は、看護roo!に並びます。
これらをお探しの看護師さんにもおすすめですよ!
4年目の看護師に送る転職アドバイス3つ
最後に、看護師4年目の方向けに転職のポイント3つをお伝えします!
ポイント① キャリアプランを具体的に考える
まずは、自分のキャリアプラン(目標)を具体的に考えること。
転職においては、自分のこれまでの経験を見直しつつ、これからのキャリアプランを考えることが大切です。
「今より労働条件がいい病院ならどこでも…」とぼんやりした理由ではなく、「なぜ転職するのか?」「4年目以降、どんな看護師を目指したいか?」と個人目標を決めて転職活動をスタートしましょう!
1人では難しい場合、転職サイトのキャリアアドバイザーなど第三者に話してみると、考えを整理しやすくなります。
ポイント② ライフプランを考える
キャリアプランと合わせて「ライフプラン」を考えることも重要です。
特に看護師4年目にあたる20代は、まさに人生において大きな変化が訪れるタイミング。
結婚や出産、子育てなどによるライフスタイルの変化もふまえて、転職のタイミングや転職先は慎重に考えましょう。
もし「子どもが欲しい」と考えているなら、比較的休みやすい人数が多い病棟や、日勤常勤などを検討してもいいですね!
ポイント③ 労働条件はシビアに見る
最後のポイントは、労働条件をしっかりチェックすること!
スキルアップなどを目的とした転職では、つい給与や休日日数などの労働条件を後回しにしがちです。
しかし、転職によって現状の労働条件を大きく下回る場合は、どうしても不満が生じてしまうもの。
これまでの病院での経験を基準に、できるだけ労働条件が今より下回らないように転職することをおすすめします。
看護師4年目ならではの「辞めたい理由」と向き合おう!
看護師4年目が抱える辞めたい理由を深掘りしつつ、その対処法をご紹介しました。
日々「仕事を辞めたい」と思いながらの看護業務は辛いものですが、まずは辞めたい理由と向き合うことが、自分らしく人生を歩んでいくための第一歩。
自分の気持ちと正直に向き合って、異動や転職を検討してみてくださいね!
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