東京で看護師転職をしたいけど、看護師の転職サイトはたくさんあって、どれを使えば良いのか分からない……。
そこで本記事では東京で看護師の転職を希望している人に向けて、おすすめの転職サイトやその選び方・使い方、年代や職場別の年収相場など耳寄りな情報をご紹介していきます。
目次
東京都の看護師事情|離職率や理由は?
ここからは、東京都の看護師を取り巻く環境について見ていきましょう。
都が発表している「都内看護人材確保に関する参考データ」を参考に、看護師の人数や離職率、離職理由まで解説します。
参考:都内看護人材確保に関する参考データ
東京都の看護師は人口に対して少ない!
厚生労働省の報告によると、東京都の人口10万対看護職員数は932人で全国平均の1,228人を大きく下回りました。
東京都だけでなく埼玉県・千葉県・神奈川県の一都三県全てが看護師数が全国平均よりも低い結果に。
首都圏エリアは慢性的に看護師が不足してていることがわかります。
離職率は全国平均より高め
東京都の常勤看護師の離職率は13.8%。
さらに、新卒看護師の離職率は9.2 %といずれも全国平均の10.9%を上回っています。
東京都の看護師離職率
常勤看護職員離職率 | 新卒看護職員離職率 | |
全国 | 10.9% | 7.6% |
東京都 | 13.8% | 9.2 % |
東京の看護師の離職理由トップ3は?
離職理由については、出産・育児が19.9%とトップでした。
離職理由トップ3
離職理由 | % |
出産・育児 | 19.9% |
転居 | 11.2% |
健康問題 | 10.8% |
40代までの比較的若い年代の看護師は結婚や出産・育児を離職理由にしている割合が多い一方で、50代以降では自分の健康問題の他に、家族の介護問題や医療事故への不安を離職理由にする看護師が多くなる傾向がありました。
また、幅広い年代の看護師が離職理由に勤務多忙挙げています。
看護師におすすめの転職サイト・エージェント3選
①看護roo!
- 豊富な求人の中から細かく検索が可能
- 職場の内部事情を詳しく知ることができる
- 掲示板やコラムなどで看護師に有益な情報を発信
- 運営会社は東証プライム市場に上場している「株式会社クイック」
看護roo!の求人の中で特に充実しているのは、「夜勤なし」や「土日祝休み」など勤務条件の良い案件です。
「夜勤がつらい」
「休暇が欲しい」
などの理由で転職を検討している看護師さんには、特におすすめですよ!
さらに、看護roo!ならではと言えるのは、転職マニュアルがもらえることや、掲示板があることです。
「看護師のお悩み掲示板」では、似たお悩みを抱えた看護師同士で気軽に意見交換できます。
周りに転職について相談できる人がいないという方にもおすすめです。
②ナース専科 転職
- 求人数は業界トップクラスの20万件以上を保有
- 全国区の看護師転職に対応
- 取り扱い職種は看護師、准看護師、保健師、助産師
- 年間10万人以上の看護師が利用
- 非公開求人も多数紹介
- プライバシーマーク認定済みで個人情報は徹底管理
「ナース専科 転職」は、業界で最も老舗の看護師転職サイトです。
運営する株式会社エス・エム・エスキャリアは「ナース専科」も運営しています。
全国各地の求人が充実しているので、「自分の地域で求人がなかなか見つからない!」とお困りの方にお勧めの転職サイトです。
東京・愛知・大阪・福岡といった主要都市部での求人数も、他の転職サイトと比較して圧倒的に多くなっています。
③レバウェル看護
- 好条件の非公開求人の多数紹介
- 職場環境など職場内部の詳細な情報の提供
- プロのアドバイザーが条件の交渉を委任
- 看護師のための多ジャンル情報記事の掲載
- アドバイザーによる求人のない病院へのリクエスト可能
レバウェル看護は、求人数の豊富さとキャリアアドバイザーへの満足度の高さが特長の転職エージェントです。
転職先の内部事情に詳しいというのも特長。人間関係や身に付くスキルなど働く環境に詳細な希望がある方におすすめです。
また、パート・アルバイトと派遣の求人も充実しています。
パート・アルバイトなどの非常勤の求人数は、看護roo!に並びます。
これらをお探しの看護師さんにもおすすめですよ!
東京都ナースプラザ(ナースセンター)とは?復職研修も充実!
東京都では看護職員をサポートするために、東京都ナースプラザを開設しています。
東京都ナースプラザとは、他の地域でいうところのナースセンターとほぼ同じような役割の機関です。就業相談や就職先の紹介、復職支援のための研修など、看護師を総合的にサポートする様々なサービスを提供しています。
東京で看護師として働くなら、ぜひ活用しましょう。
参考:東京都ナースプラザ
ナースプラザで受けられる研修は?
ナースプラザでは東京都在住の離職中の看護師(ナースバンク登録が必要)と、現在都内で勤務中の看護師を対象に、研修の参加者を募集しています。
再就職支援研修から指導者向けの研修まで、幅広い研修内容ですべて無料で受講できます。
どんな研修がある?
ここではナースプラザが行っている研修で、離職中でも参加できる研修の一部を紹介します。
「再就業支援研修」
離職中の看護師を対象に、再就職に向けた講習や採血や点滴などの技術研修を行います。
「高齢者看護関連研修」
高齢者に多い認知症のケアや事故防止などについて学ぶ研修です。
「在宅・地域看護関連研修」
在宅や訪問介護の知識を身につける研修です。一部の研修は就業者向けです。
「最新の知見・技術研修」
さまざまな症例について、最新の知識や技術を学ぶ研修です。主に就業中の看護師対象の研修ですが、離職中の人も一部参加できる研修があります。
「 看護と安全研修」
離職中の看護師向けに、感染管理と災害看護の研修が開催されています。
「今日的課題研修」
現在求められる看護師の役割について学び、必要な知識を身につけるための研修です。
「リーダーシップ育成研修」
経験者向けにプリセプター研修やチームリーダー研修などを開催しています。
「訪問看護師育成のための研修」
訪問看護師を育成するための29日間のコースです。訪問看護師に興味がある方におすすめです。
公式サイトの研修一覧ページに、詳しい研修内容が掲載されているのでチェックしてみてくださいね。
※上記の研修内容は執筆現在の情報です。今後、日程が変更や中止になる可能性があるので、その都度公式サイトでご確認ください。
申し込み方は?
申込は郵送かホームページからできます。
申し込みから1週間程度で受講可否決定通知が届くことになっています。
また、離職中の場合は事前にナースバンクに登録する必要があります。こちらもインターネット経由のeナースセンターから登録でき、再就職に役立つ情報が得られるので、ぜひ登録しておきましょう。
【東京都ナースプラザ】さらに復職支援を受けるならこの研修
ナースプラザでは復職支援に特化した研修を行っています。
子育てなどで離職期間が長く復職に不安がある人は、こちらの研修がおすすめです。
「手厚くしっかり体験コース」「気軽にさくっと体験コース」「学校に戻って体験コース」の3つから選べて、期間も1日~7日間まで揃うので参加しやすくなっています。
「手厚くしっかり体験コース」
都内26カ所の病院で復職支援研修や就業相談ができるコースです。
コースは講義がメインの1日コース、病院実習基礎を学ぶ5日コース、より実践的な実習を学ぶ7日コース、7日助産師コースの4種類です。
「気軽にさくっと体験コース」
都内で独自に復職支援研修を行っている施設を紹介してもらい、各施設で実習などの研修を行うコースです。身近な地域の施設が会場となるので参加しやすく、施設の特色を生かした独自の研修が受けられるのが特徴です。
「学校に戻って体験コース」
都立の看護専門学校の模擬病棟や実習室などで行われる研修です。学生が実習に用いる機器が充実しているので、まずは技術を学び直したい人にもおすすめです。
もちろんすべての研修の受講料は無料なので、復職のファーストステップとしてぜひ活用しましょう。
なおこちらの研修も、ナースバンクに登録していることが参加条件になります。
東京の看護師転職で転職サイトって必要?
東京で看護師転職をする場合に、転職サイトは本当に必要なのでしょうか。
ここでは転職サイトが看護師の転職にとってどう役立つのか、ハローワークや看護協会といった他の転職方法と比較しながら、転職サイトならではの強みを解説していきます。
看護師の転職方法にはどんなものがある?
看護師の転職方法は、以下のものが代表的です。
- ハローワーク
- 看護協会
- 知人の紹介
- 求人(転職)情報サイト
- 雑誌や広告
- 病院のホームページ
それぞれ強みや不利な点が異なるため、以下の表にそれぞれの転職方法におけるメリットとデメリットを簡単にまとめてみました。
転職方法 | メリット | デメリット |
---|---|---|
ハローワーク | 全国に窓口がある | 実際に窓口に行く必要がある |
看護協会 | 看護職経験者による転職相談がある | 面接や交渉の準備は全て自分で行う必要がある |
知人の紹介 | 面接の簡易化などで採用されやすい | 自分にとって良い職場とは限らない・知人の手前断りにくい |
求人(転職)情報サイト | 掲載求人数が多い・条件の比較が容易 | 良い転職ができるかどうかはアドバイザー次第 |
雑誌や広告 | 意識して探さなくても目に入ってくる | 条件の比較が面倒 |
病院のホームページ | 入職前に施設の見学が可能 | 自分の希望に合った求人を探すのが手間 |
中でも求人情報サイトを利用しての転職は、デメリットが比較的少なく手軽な手段です。
CAREE編集部が転職経験のある看護師を対象に行った調査によると、実際にはアドバイザーへの依存度が大きいことがデメリットとして挙げられていますが、「条件に合った職場がすぐに見つかる」「転職活動が効率的に進められる」などメリットも大きいことが大きな特徴です。
東京の看護師転職には転職サイトがおすすめ!
これらの転職方法をまとめると、より良い条件での転職や希望に合った求人を見つけるためには、やはり転職サイトを利用するのがおすすめです。
膨大な求人数があれば今よりも良い条件の求人を見つけることもできますし、気になる求人がいくつかある場合はじっくり比較して検討することも簡単にできます。
転職サイトは複数登録すべき
CAREE編集部が転職経験のある看護師を対象に行った調査によると、転職サイトは2つ以上登録したほうが、良い結果が得られることが多いようです。
単純に転職に関わる情報が多く手に入るというのも大きなメリットですが、何よりも自分に合ったキャリアアドバイザーと出会える確率アップに繋がる点が重要です。
キャリアアドバイザーとの相性が悪いと不本意な転職に繋がってしまうこともあるので、転職サイトはなるべく複数登録し、親身になってサポートしてくれるキャリアアドバイザーを見つけるようにしましょう。
成功する看護師転職サイトを選ぶ基準とは
ここでは看護師転職サイトを選ぶ際に、重視すべきポイントを解説していきます。
東京で希望条件を満たす求人数が多いかどうか
何はともあれ、まずは選択肢が多いことが第一条件になります。東京での求人数が多ければ多いほど、実際に転職先を探す際の選択肢も広がるというもの。
転職サイトによっては非公開の求人情報の提供を行っていることもありますが、こちらは数やその内容も外からでは分からないため、あまり重視する必要はありません。
転職サイトを選ぶ際は、公開されている求人数が多い=取れる選択肢が多い転職サイトを優先的に選ぶようにしましょう。
キャリアアドバイザーによるサポートの有無
キャリアアドバイザーのサポートがあるかどうかも、転職サイトを選ぶ際に重要視したいポイントのひとつです。
看護師転職においては、提出する履歴書の添削や面接対策の準備など、より具体的・実践的なアドバイスをしてくれるキャリアアドバイザーの存在が欠かせません。
転職サイトによっては休日や給与など条件面での交渉もキャリアアドバイザーが代行してくれる場合もあり、交渉ごとが苦手な人にとっては頼もしい味方になってくれるでしょう。
電話窓口があり緊急時にも対応できる
問い合わせ先がメールフォームだけ、あるいは担当のキャリアアドバイザーの連絡先のみという転職サイトは要注意。
こういった転職サイトでは不測の事態が起きたときに対応そのものができなかったり、対応が遅れてしまうことがままあります。
できればフリーダイヤルの電話窓口が設置されており、土日や祝日でも営業していたり24時間対応の窓口があると、緊急時でも慌てずに済みます。
こうした電話窓口の有無も、転職サイトを選ぶ際にチェックしておいたほうが良いでしょう。
求人情報の選び方3つ。好条件のクリニックとは?
登録する転職サイトを決めたら、次は求人情報の選び方を確認していきましょう。
より良い求人情報を選ぶ大きなポイントは、以下の3つです。
・口コミで評価が高い
・知名度・人気が高い
それぞれのポイントについて詳しく解説します。
条件1.看護師求人の年収相場より高い
求人情報の選び方で最も大切なのは、年収が相場と同程度か、または相場より高いことです。
転職する理由は人によって様々ですが、厚生労働省が実施した看護職員就業状況等実態調査によると、他施設に対する興味や給与に対する不満、休暇の取りにくさなどが挙げられています。
しかし転職するからには、少なくとも転職活動に費やした時間や労力に見合った年収の職場に転職したいもの。
まずは年収が相場と比べてどうかを確認してから、職場の環境面なども合わせて求人情報を厳選していきましょう。
東京の看護師の年収は?
まずは東京の看護師の年収相場がいくらなのか、実際に確認してみましょう。
CAREE編集部が独自調査したところ、東京都の看護師の平均年収は427万2000円と全国平均を上回っています。
正看護師の全国平均年収は女性が396万9,600円、男性で409万5,600円と比較すると、東京の看護師の年収は比較的高いことがわかります。
東京都の看護師の平均年収 | 全国の女性看護師の平均年収 |
427万2000円 | 396万9600円 |
※平均年収は、CAREE編集部が厚生労働省への問い合わせと多数転職サイトの調査から独自に算出したものになります。
参考:看護師の平均年収は?相場より低い場合は年収UPを検討すべき?
クリニック別平均年収
クリニックにも多くの種類がありますが、その給与や平均年収にはいくらか差があります。
クリニックの知名度やクリニック自体の規模によっても異なりますが、クリニックの種類ごとの平均年収はおおむね以下のようになっています。
クリニックの種類 | 平均年収 |
---|---|
美容クリニック | 450~550万円 |
精神科クリニック | 300~400万円 |
整形外科クリニック | 450~550万円 |
脱毛クリニック | 450~550万円 |
小児科クリニック | 350~420万円 |
産婦人科クリニック | 350~420万円 |
こうした点も踏まえて、年収が相場よりも高い理想的な転職先を探していきましょう。
条件2.口コミで評価が高い
とはいえ求人情報にどれだけ耳障りの良いことが書かれていても、それが本当がどうかは内部の実情を知る看護師さんにしか分かりません。
そこで転職においては、実際に働いている人の口コミで評価が高いことが、条件として非常に重要なポイントになります。
そんな中で人気を集めている求人サイトが、ナースによる病院の口コミ情報が豊富な「ナスコミ」です。
気になる口コミ情報から直接その病院の求人情報を閲覧できるなど利便性が高いのも特徴ですが、どうやら病院の内情に感心のある看護師さんはなかなかに多い様子。
転職後に「こんなはずじゃなかった」とならないよう、こうした口コミ情報の多い転職サイトも活用して、事前にその病院の内情を確認してみることをおすすめします。
条件3.知名度・人気が高い
転職サイトで人気が高い求人は、言い換えれば転職を考えている看護師さんの多くが認める、優良で好条件の求人情報ということです。
残業が少なかったり、寮や住宅手当などのサポートが充実していたりと、働く環境の良い職場は自然と看護師さんたちからの注目も集まるもの。
転職サイト内でランキングや高給与求人の特集などの形で求人情報が掲載されている場合は、こちらを優先的にチェックしてみましょう。
場合によっては自分で条件を付けて求人を探すよりも、より良い求人情報が見つかるかも知れません。
【まとめ】看護師転職サイトはキャリアアドバイザーの活用がカギ!
転職サイトは求人情報の掲載数の多さやデメリットの少なさが魅力の転職方法ですが、最も大切なのはキャリアアドバイザーを賢く利用することです。
こちらの要望を正確に伝えたうえで、キャリアアドバイザーが親身になってサポートしてくれる人であれば、もう転職は半分成功したも同然。
良いキャリアアドバイザーを見つけるためにも、転職サイトはなるべく複数掛け持ちで登録し、合わないと思ったキャリアアドバイザーは相談窓口から担当の変更をお願いするなど、転職サイトならではの強みを積極的に活用していきましょう。
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