節約 株式会社STORIO 代表取締役 中村彩織【現役転職サイト・転職エージェント】

失業中こそ固定費を見直せ！収入ゼロでもできる節約術

失業中に不安を感じる最大の理由は、毎月の出費が「変わらずに続く」ことにあります。
収入がゼロでも容赦なく引き落とされる家賃や光熱費、通信費…。
しかし、固定費の徹底見直しこそ、無収入期間を乗り越える最大の武器になります。
ここでは、実際のデータや節約効果のシミュレーションも交えながら、固定費削減を中心にした節約術を詳しく解説します。

まずは家計の現状把握から

最初の一歩は“家計の見える化”です。
「どれくらい何に使っているのか」を知ることで、節約の“余地”がわかります。

単身世帯の平均的な支出（2023年 家計調査より）

支出項目 月平均支出（円）
住居費 54,830
食費 43,378
水道光熱費 13,333
通信費 8,868
交通費 7,326
保険・医療 7,272
教養娯楽 12,885
被服・履物 4,804
その他 17,834

あなた自身の家計簿（なければ通帳やクレカの明細）と比べてみてください。
特に「毎月必ず出ていくお金＝固定費」に注目しましょう。

固定費こそ「節約の本丸」

固定費とは、毎月必ず発生する支出のことです。
主なものは「住居費」「光熱費」「通信費」「保険料」「サブスクリプションサービス」など。
一度見直せば、何もしなくても毎月自動的に節約効果が積み重なります。

住居費（家賃・住宅ローン）

  • 最も大きな固定費が住居費です。
    賃貸の場合、家賃交渉やより安価な物件への引っ越し、シェアハウスや実家への一時帰省などが効果的です。
    「今だけ住み替え」で毎月1〜3万円安くなるケースも少なくありません。

  • 住宅ローンの場合は金融機関へ相談
    一時的な返済猶予や条件変更（リスケ）も可能。
    必ず早めに相談しましょう。

  • 住居確保給付金
    失業や収入減の場合、家賃の一部が補助される制度も。
    自治体の窓口で相談すると良いでしょう。

水道・光熱費

  • 電気・ガス会社の切替で年間1〜2万円節約可能
    比較サイトを使い、安いプランに切り替えましょう。

  • 節電・節水を徹底
    例）シャワーヘッド交換やLED電球導入
    これだけで年間約8,000円の節約効果。

  • 不要な家電の待機電力オフ
    電源タップを活用し、待機電力をカット。

項目 月平均支出（円） 見直し後の目安（円） 節約額（円/月）
電気 6,000 5,000 1,000
ガス 4,000 3,000 1,000
水道 3,333 2,500 833

光熱費の合計で、月2,800円以上、年間3万円以上の節約も現実的です。

通信費（スマホ・ネット）

  • 大手キャリア→格安SIMで月5,000円の節約も
    例えば、ドコモ/au/ソフトバンクから楽天モバイルやLINEMOなどの格安プランに変更。

  • Wi-Fi契約の見直し・サブスクの解約
    「動画見ない月は一時解約」「必要な月だけ契約」なども有効。

  • 不要なオプションやサービスの一括見直し
    明細を見て、知らないうちに課金されているサービスがないか確認。

項目 月平均支出（円） 見直し後の目安（円） 節約額（円/月）
スマホ 5,000 1,500 3,500
家庭用Wi-Fi 3,000 2,000 1,000

通信費も月4,500円程度、年間5万円以上の節約が見込めます。

保険料

  • 本当に必要な保険だけに限定する
    無収入期間は、掛け捨て型の最低限（医療・死亡保険など）に見直すのも一案。

  • 車の任意保険や火災保険も見直し
    一括見積もりサービスを活用すれば、同じ保障内容でも年1〜2万円安くなるケースも。

サブスクリプション・月額サービス

  • 一度全て解約→本当に必要なものだけ再契約
    動画配信、音楽、オンラインサロン、ジム、新聞など月額サービスは「一度リセット」がおすすめ。

項目 月平均支出（円） 全解約時の節約額（円/月）
サブスク合計 3,000 3,000

固定費見直しの総合シミュレーション

もし、ここまで挙げた固定費見直しをすべて実施した場合、どれくらい生活費が下がるのでしょうか？

支出項目 節約前（円/月） 節約後（円/月） 節約額（円/月）
住居費 54,830 40,000 14,830
光熱費 13,333 10,500 2,833
通信費 8,868 3,500 5,368
保険料 7,272 4,500 2,772
サブスク 3,000 0 3,000
合計 87,303 58,500 28,803

毎月約3万円、半年で18万円の節約効果が期待できます。
これだけで「次の仕事が決まるまでの命綱」が生まれるのです。

固定費見直しの「実践のコツ」

  • 絶対に「今」やること
    見直しや手続きは、収入が途絶えてすぐがベスト。
    後回しにするほど家計が苦しくなります。

  • めんどうくささの壁を突破する
    手続きは一度だけ。「毎月自動的にお金が浮く」未来の自分をイメージしてやり切りましょう。

  • 家計簿アプリやマネーフォワードMEなどの自動管理ツールを活用
    支出の「見える化」が習慣化の第一歩です。

固定費を見直した後は変動費の工夫も

固定費を見直したら、変動費の工夫でさらに安心！

  • 食費は「自炊・まとめ買い・業務スーパー活用」

  • 日用品は「フリマアプリやドラッグストアの特売日狙い」

  • 交際費やレジャーは「無料スポットや図書館の活用」

変動費は“我慢”より“仕組み化”がポイントです。
例えば「週末だけ自炊する」「500円玉貯金」など、無理のないマイルールを設定しましょう。

公的支援や減免制度も忘れずに

固定費カットに加え、国や自治体の支援制度もフル活用しましょう。

  • 雇用保険（失業手当）

  • 住居確保給付金（家賃補助）

  • 生活保護、緊急小口資金、減免制度（税金、年金、保険料など）

「自分には関係ない」と思わず、窓口に一度相談することが大切です。

固定費削減は“未来の安心”を買う行動

失業中の固定費見直しは、お金の不安を減らす“即効薬”であり、再就職までの「心の余裕」を生み出します。

  • 一度やれば、その後は自動的に節約できる

  • 支出を下げれば、少ない収入や失業給付でも十分に生活できる

  • “無収入の恐怖”が“生活防衛力”に変わる

この期間は「生活リセット」や「家計ダイエット」と前向きに捉えましょう。
固定費の見直しが終われば、失業期間も安心して乗り越えられます。

最後に

節約は「お金を減らす技術」ではなく、「安心と自由を増やす技術」です。
これをきっかけに、シンプルでストレスの少ない暮らしを目指してみてください。

一歩ずつ、着実に。
あなたの新たなスタートを応援しています！

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株式会社STORIO 代表取締役 中村彩織【現役転職サイト・転職エージェント】

青山学院大学経済学部卒業後、株式会社キャリアデザインセンターに入社。IT業界、コンサルティングファーム、重機メーカー、飲食業界など、大手上場企業から中小ベンチャーまで200社以上の中途採用に携わる。その後、大手ITサービス企業の人事として年間数百名規模の人材採用に従事。2015年株式会社STORIO設立。キャリアコンサルタントとして転職支援を行うとともに、人事領域のプロフェッショナルとして人材採用支援、組織開発などのコンサルティングも行う。

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