突然の失業や収入減で家計が一気に苦しくなったとき、
最も大切なのは「毎月必ずかかる固定費」を徹底的に見直すことです。
なかでも光熱費(電気・ガス代)は「使わざるを得ない支出」だからこそ、見直し効果が出やすい分野。
電力・ガス自由化の時代、会社選びやプラン変更ひとつで、ほとんど生活の質を下げずに家計の負担をグッと減らせるのです。
今回は「失業中の光熱費見直し術」として、電気・ガス会社変更の実践法、データ、注意点まで徹底解説します。
目次
光熱費は「見直しがいのある」固定費
まず、日本の家計における光熱費の実態から確認しましょう。
家計に占める光熱費の割合(総務省 家計調査 2023年)
世帯区分 | 水道光熱費(月平均) | 家計支出に占める割合 |
---|---|---|
単身世帯 | 13,333円 | 5.6% |
2人以上世帯 | 18,946円 | 6.1% |
家賃や食費に次ぐ大きな支出。しかも「削減しやすい」のが特徴です。
電気・ガス自由化で選べる時代へ
かつては「東京電力」「大阪ガス」など地域ごとに事実上の“独占”でしたが、
2016年の電力小売全面自由化、2017年のガス小売全面自由化によって、
今は誰でも自分に合った会社・料金プランを自由に選択できるようになりました。
電気・ガス自由化の現状
年 | できること | 事業者数 |
---|---|---|
2016年 | 電力会社の乗り換え自由化 | 700社以上 |
2017年 | 都市ガス会社の乗り換え自由化 | 200社以上 |
「乗り換えだけ」で年1万円以上安くなった例も珍しくありません。
実際にどれだけ安くなる?料金データで比較
電気料金の全国平均と主な料金プラン
会社名 | プラン名 | 基本料金/月 | 従量料金/1kWh | モデル月額(260kWh) | 年間合計 |
---|---|---|---|---|---|
東京電力 | スタンダードS | 858円 | 30.00円 | 7,700円 | 92,400円 |
Looopでんき | おうちプラン | 0円 | 29.40円 | 7,644円 | 91,728円 |
楽天でんき | プランS | 0円 | 30.00円 | 7,800円 | 93,600円 |
ENEOSでんき | Vプラン | 858円 | 28.80円 | 7,550円 | 90,600円 |
auでんき | auでんき | 858円 | 29.00円 | 7,650円 | 91,800円 |
(2024年5月時点・東京エリア260kWhモデル)
「基本料金ゼロ」「従量料金が安い」など会社ごとの特色を活用すれば、
年間数千円から1万円以上の節約が現実的です。
都市ガスも競争時代!主要会社と料金の比較
会社名 | プラン名 | 基本料金/月 | 従量料金/1㎥ | モデル月額(20㎥) | 年間合計 |
---|---|---|---|---|---|
東京ガス | 一般契約 | 759円 | 145.31円 | 3,845円 | 46,140円 |
大阪ガス | べーシックプラン | 759円 | 140.50円 | 3,695円 | 44,340円 |
ENEOS都市ガス | おうちプラン | 759円 | 138.50円 | 3,665円 | 43,980円 |
楽天ガス | 使った分だけプラン | 759円 | 140.00円 | 3,710円 | 44,520円 |
レモンガス | シンプルプラン | 759円 | 137.00円 | 3,650円 | 43,800円 |
都市ガスも、切替で年間1,000円~2,000円の差が簡単につきます。
光熱費「会社・プラン変更」の効果シミュレーション
家計全体での節約インパクト
項目 | 変更前(円/月) | 変更後(円/月) | 月間削減額 | 年間削減額 |
---|---|---|---|---|
電気代 | 7,700 | 7,550 | 150 | 1,800 |
ガス代 | 3,845 | 3,650 | 195 | 2,340 |
合計 | 11,545 | 11,200 | 345 | 4,140 |
たった一度の手続きで、何もしなくても「毎年4,000円以上」の節約が“自動で”続きます。
光熱費の見直しは「一度やれば効果がずっと続く」ことが最大のメリットです。
実践!電気・ガス会社変更の手順とコツ
1. 自分の「使用量」「契約内容」を把握
-
過去12か月の検針票やマイページで、電気・ガスの「使用量」と「契約プラン」をチェック
-
「アンペア数」「料金単価」「従量料金」の欄を要確認
2. 一括比較サイト・公式サイトで最安プランを探す
比較サイト名 | 特徴 |
---|---|
エネチェンジ | 全国対応・乗り換えで特典あり |
価格.com光熱費 | プラン比較とユーザー口コミ充実 |
スマ電ナビ | 電気・ガス両方の比較が可能 |
-
契約エリアごとに「最安プラン」や「キャンペーン特典」が異なる
-
セット割(電気+ガス、ネット、スマホなど)も要チェック
3. 申し込み・切り替え手続き
-
ネット申し込みが主流(10分程度で完了)
-
「切り替え手数料」や「違約金」「解約違約金」なども事前に確認
-
スマートメーター設置済みなら工事も不要、基本的に「停電・断ガスなし」で自動切り替え
切り替えの注意点・落とし穴
-
長期契約縛り・解約金に注意(大手はほぼ無料、格安系は「1年以内解約」などで手数料あり)
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「新規契約特典」だけでなく「2年目以降の単価」も確認
-
太陽光発電・オール電化の家庭は専用プランが有利な場合も
-
マンション・団地は「一括受電契約」や「集中ガス契約」の場合、個人で切り替え不可の場合あり
その他の光熱費節約アイデアもプラス
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LED照明や節電タップへの切り替え
-
冷暖房の設定温度の見直し(冷房28℃・暖房20℃目安)
-
冷蔵庫の設定・コンセントの抜き差しで待機電力カット
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シャワーヘッド・節水コマで水道代もダウン
-
都市ガス→プロパンの場合、定期的な料金交渉もおすすめ
光熱費「節約グッズ」効果のデータ例
アイテム | 節約効果(円/年) | 備考 |
---|---|---|
LED照明 | 3,000 | 電球10個交換時 |
節電タップ | 1,500 | 主要家電で待機電力カット |
節水シャワー | 5,000 | 4人家族・1年あたり |
公的支援・減免制度の活用も
-
失業や収入減の場合、「水道・電気・ガスの支払い猶予」や「減免申請」が可能
-
各自治体の相談窓口で受付。申請すれば「一時的に支払いを延期・分割払い」にできることも
-
「生活保護」や「生活困窮者自立支援」などで光熱費全額支給となるケースも
「やってみた」実例紹介
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Aさん(東京・単身)
電気を「東京電力→Looopでんき」に変更、年間4,000円削減
さらにLED化・節電徹底で月1,000円の節約効果 -
Bさん(神奈川・夫婦)
ガスを「東京ガス→ENEOS都市ガス」に変更、2年で5,000円の節約
電気ガスセット割活用でAmazonギフト券3,000円分もGET
失業中の「光熱費見直し」Q&A
Q. 切り替えのデメリットは?
A. ほとんどありませんが、一部プランでは「ポイント還元や特典終了後に割高になる」ことも。再チェックを。
Q. 電気・ガスは今のままの設備で使える?
A. 使えます。工事や新しい配線は不要です。
Q. 切り替えたら何かリスクは?
A. 大手でも新電力でも、停電やガス停止のリスクはありません。万一の会社倒産時も自動的に元の会社が供給する制度があります。
まとめ:光熱費の会社変更は「手間ゼロの固定費ダイエット」
電気・ガス会社の変更は、「一度やるだけで家計にずっと効く」最強の節約術。
・乗り換えはネットで10分、工事不要・ライフラインのリスクなし
・最新プラン比較で「何もしなくても毎年数千円以上」節約可能
・LEDや節水グッズで更なるダウンも狙える
まずは自分の契約内容を確認し、比較サイトで最安プランを調べてみることから始めてください。
どんな小さな節約も、「家計の未来と心の安心」につながります。
ご不明な点や具体的な会社・プランの選び方も、お気軽にご相談ください。
あなたの再スタートを、心から応援しています!

株式会社STORIO 代表取締役 中村彩織【現役転職サイト・転職エージェント】

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