既卒とはどういう意味?フリーター、新卒、第二新卒と違うの?

既卒就職希望者/女性
あの、質問なんですけど「既卒」って第二新卒扱いじゃないんですか?この前同い年の子が第二新卒で転職してるよ〜って言っていて。あと、既卒と新卒ってどう違うんですか?いろいろあってわからないです…。

既卒が就活をする上でよく耳にする「第二新卒」など、就活では似たような言葉が多く出てきますが、それぞれの意味の違いって分かっているようで分からないですよね…。でも、これを知らないと損をする場合もあるんです!

こんにちは。みなさんの就職・転職を応援するWEBメディア「CAREE」編集長のサラです。私はこのメディア運営を通し、さまざまな仕事に関わる悩みと向き合ってきました。

この記事では、これから既卒で就活する方に向けて「既卒」や「第二新卒」など混同されやすい意味の違いを解説していきます!

既卒とは?

「既卒」とは法律で定義されている言葉ではありません。実は採用市場において企業が特定の層を表すために生まれた言葉なんです。

既卒就職希望者/女性
えっ、そうなんですね!だから人によって定義が微妙に異なるんですね…。

一般的な意味で「既卒」とは、大学、短期大学、専門学校、高校などの学校を卒業した後に正社員として就職したことがない者を指します。既卒の特徴として「職歴がない」ことがあげられますね。

例えば、就活をしたけど内定がもらえないまま卒業した人、アルバイトや留学を優先して就活せず卒業した人、資格取得を優先して就活しなかったなど、このような人は「既卒」扱いとなります。

既卒とフリーターの違い

「フリーター」も法律的で定義されている言葉ではありませんが、採用市場でよく使われています。採用市場において「フリーター」とは正規雇用ではなくアルバイトまたはパートなどの非正規雇用として働く若年者を指します。

ここでは学歴などはあまり関係がなく、「職歴のあるなし」で判別します。そのため、「既卒」となった後にアルバイトやパートをしている人は「既卒兼フリーター」扱いとなります。

厳密に言えば既卒とフリーターは異なりますが、実際の意味においてはあまり違いがないのです。

既卒と新卒の違い

「新卒」は「新規卒業者」の略語で、大学・短大・専門学校・高校などの学校を今年度中に卒業する学生を指します。多くの企業は、新卒を大量採用する「新卒枠」を設定しており、貴重な若手人材の確保に力を入れています。

ただ、既卒でも新卒として就職活動できるため、厳密に言えばあまり違いはありません。というのも2012年に厚生労働省から発表された「青少年雇用機会確保指針」により、既卒であっても卒業してから3年目以内であれば新卒枠として就活が可能となりました。

参考元:厚生労働省「青少年雇用機会確保指針」

そのため、既卒であっても新卒として就職活動をし、内定を取ることができれば既卒でも新卒となることができます。ここに年齢はあまり関係なく、問われるのは「卒業してから3年目かどうか」になります。そのため、現在、学校を卒業して1・2・3年目までの「既卒者」は新卒になることもできますよ。ただ、4年目以降の場合、新卒ではなく「中途採用」になりますので注意が必要です。

既卒と第二新卒の違い

「第二新卒」とは、学校を卒業後に一度就職をしたけれど、何らかの理由で早期退職し転職を希望する人を指します。第二新卒は主に1〜3年目までの若手の社会人を指す言葉ですので3年以上経った人は「第二新卒」ではなく中途採用になります。

「第二新卒」の特徴は社会人経験は浅いけれども職歴があることです。この点で職歴がない既卒と区別されています。

既卒の就職状況とは?採用方法に違いがある

既卒は3年以内であれば、新卒として扱われるケースもあり、現在は既卒が就活しやすい時代と言えるでしょう。

既卒就職希望者/女性
えっ!本当ですか!じゃあわたしもすんなり内定が取れそうですね!!

ただ、そうはいっても未だに新卒と既卒をキッチリ分けて採用している企業もあり、既卒は戦略的な就活をする必要があります。そもそも、就活市場において既卒はまだまだ不利な状況が続いています。

既卒者に内定を出した企業は14.2%

引用元:株式会社ディスコ「新卒採用に関する企業調査ー内定動向調査

こちらは株式会社ディスコが行なった新卒採用に関する企業調査です。2015年のデータによると既卒者に内定を出した企業は14.2%しかいません。正直なところ、就活がしにくいというのが本音なのです…。

ただ、既卒者に内定を出した企業が14.2%だからといって悲観するのはまだ早いです。というのも新卒市場全体で見たときに既卒者は割合が低いため、そもそも応募が少なかったために内定を出さなかったとも考えられるからです。

既卒者にあるネガティブなイメージも影響している…?

企業の採用担当者は少なからず、既卒者にネガティブな印象を抱いています。というのも、

新卒で内定が取れなかった→本人に何かしらの問題がある? or 怠けていた?

このように、既卒者には少なからずネガティブなイメージがつきまとってしまいます。そのため、就職活動ではそのイメージを払拭することが必要になってきます。

既卒の内定率はほぼ2人に1人!

とはいっても既卒者のうち2人に1人は内定を取っています! このグラフはマイナビが発表した既卒者の就職活動に関する調査結果です。このグラフを見てもらうと既卒者のうち約2人に1人が内定を獲得していることがわかります。既卒であっても内定を取ることは可能なのです。

引用元:マイナビ既卒者の就職活動に関する調査

内定を取れるかは就活の準備次第!

ただ、2018年度における新卒の内々定率が82.7%なことを考えると、既卒の45.0%というのは決して高い数字ではありません。そのため、既卒者が内定を得るためにはしっかりとした就活準備が必要なのです!

既卒・フリーターでも問題ない?経歴が就活に影響するのかを聞いてみた!

参考元:マイナビ大学生就職内定率調査

既卒が内定を取るには『既卒歓迎』を狙おう!

近年は、既卒の市場価値が上がり、就活しやすい状況にあるのは嬉しいことです。

最近は、既卒を積極的に採用してある企業は「既卒歓迎」を掲載しています。

既卒が内定率を上げるには「既卒歓迎」を見逃さずにチェックしましょう。

求人には「既卒歓迎」がある

既卒3年以内の人は、求人サイト「マイナビ」や「リクナビ」から新卒枠で応募をすることが可能です。

ただし、既卒が新卒と同じ土俵でチャレンジするには、どうしても既卒は不利になってしまいます。

そこで既卒の対策としては、新卒枠だけでなく「既卒歓迎」もチェックすると効果的です。

最近は、既卒専門の就職サイトが増えており、多くの「既卒歓迎求人」をチェックすることができます。

「既卒歓迎求人」は新卒と同じように扱われて、内定を獲得しやすいので要チェックです。

既卒を採用する企業が増えつつある

近年は、少子高齢化により多くの企業は新卒だけで若手人材を確保することに苦労しています。

新卒採用は、短期間で大量の若手人材を採用して、まとめて企業研修をすることで、短期間・低コストで教育することができます。

企業にとって、既卒は「社会人経験がない若手人材」という特徴があり、新卒に近い存在と捉えています。

既卒の市場価値がたかくなっているのは間違いなく、積極採用する企業が増えているのです。

既卒は新卒よりも就活の時間が多くあり、企業研究や自己分析も徹底して取り組むことができます。

諦めずに前向きに臨めば、既卒でも内定を取ることは十分に可能です。

まとめ:既卒は卒業から3年まで

既卒に与えられた期間は「3年間」です。3年を超えると既卒でも新卒でもなく「中途採用」となってしまい、より不利な状況下に置かれてしまいます。職歴がない既卒が中途採用として就活することはあまり合理的とは言えないでしょう。

それよりも既卒として就職活動を行い、一度正社員として雇用されたのち、第二新卒として転職した方がよりスムーズなキャリアアップを目指すことができます。

ぜひ、卒業後3年以内に就活を成功させて社会人としてキャリアをスタートさせましょう。

ただ、どうやって就活をすればいいのか分からない…というのもよくわかります。そこでCAREE編集部は就活エージェントを活用することをおすすめします。専門のキャリアコンサルタントがあなたとのヒアリングを通し、企業を推薦してくれたり、面接対策、日程調整などを兼ねてくれます既卒とはどういう意味?フリーター、新卒、第二新卒と違うの?

就活は一人でやるよりも、大勢を巻き込んだ方が効果的な場合もあります。どこの就活エージェントを使っていいのかわからない人はまず、『ハタラクティブ』や『マイナビジョブ20’s』、『ウズキャリ既卒
などの大手の転職エージェントサービスを使ってみましょう。下の記事でそれぞれの就活エージェントを比較しています。合わせてお読みください。

既卒おすすめの就活サイト 

2023年6月17日

第二新卒・既卒におすすめの転職サイト3選

①ハタラクティブ


ハタラクティブの特徴

  • 転職内定率80.4%
  • 業界未経験転職実績60,000人以上
  • フリーターからの正社員転職に強みがある
  • 正社員就業経験のない層の支援実績が豊富

ハタラクティブのアドバイザーはフリーターや派遣社員の転職支援に慣れており、手厚い支援が期待できます。

総合型の大手転職エージェントになると内定確率の低い職歴のない層は登録さえできない可能性があります。

ハタラクティブであれば職歴に自信がない層に対しても転職をサポートを行ってくれますので、ぜひ登録してみてください!

ハタラクティブの評判や口コミ|「ハタラクティブ」の強みは、は業界未経験転職やフリーターから正社員への転職です!

2023年8月19日

②マイナビジョブ20’s

マイナビジョブ20’sの特徴

  • 第二新卒の求人に特化した転職エージェント
  • 20代をターゲットに転職支援を行っている
  • 未経験業界への転職に強い
  • 担当者の手厚いサポートに定評がある

マイナビジョブ20’sの大きな特徴は、第二新卒・20代の転職支援に特化している点です。

「担当者と二人三脚で進めていく感覚だった」というような口コミがあるほど、手厚いサポートに定評があります。

未経験の業界に挑戦したい第二新卒・20代の方はぜひ利用してみてください!

第二新卒特化型の転職エージェントであるマイナビジョブ20’sのメリットとデメリットについて徹底解説させていただきます!

2023年10月8日

③ウズキャリ

ウズキャリの特徴

  • 第二新卒・既卒など20代の転職サポートに特化している
  • ユーザーの内定率は86%以上
  • 厳しい判定基準でブラック企業を徹底排除し、「定着率」にこだわっている
  • 第二新卒経験者の専任キャリアコンサルタントによるフルサポート

高い内定率を誇るウズキャリも、第二新卒・既卒の転職支援に特化したエージェントです。

ひとりひとりに専任のキャリアコンサルタントがつき、転職活動や悩み相談などの手厚いサポートを行っています。

ブラック企業を避けて求人を紹介しているため、転職後に過酷な労働条件に悩むというリスクを下げられるでしょう。

働きやすい環境に転職したい第二新卒・既卒の方は登録必須です!

第二新卒の求人に特化した転職支援サービス「ウズキャリ」の特徴、メリット・デメリットをご紹介します!

2023年5月30日
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株式会社STORIO 代表取締役 中村彩織【現役転職サイト・転職エージェント】

株式会社STORIO 代表取締役 中村彩織【現役転職サイト・転職エージェント】

青山学院大学経済学部卒業後、株式会社キャリアデザインセンターに入社。IT業界、コンサルティングファーム、重機メーカー、飲食業界など、大手上場企業から中小ベンチャーまで200社以上の中途採用に携わる。その後、大手ITサービス企業の人事として年間数百名規模の人材採用に従事。2015年株式会社STORIO設立。キャリアコンサルタントとして転職支援を行うとともに、人事領域のプロフェッショナルとして人材採用支援、組織開発などのコンサルティングも行う。
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