転職して良かった！看護師たちが語るリアルな転職ストーリーと“本音”

はじめに――「転職したいけど不安」なあなたへ

看護師という仕事は、命を預かる現場だからこそ責任も重く、日々のストレスや悩みも多いものです。
「今の職場でずっと続けていけるか不安」「人間関係や労働条件がつらい」「家庭や子育てと両立したい」――そんな悩みを抱えて転職を考える看護師は年々増加しています。

実際、日本看護協会の「看護職員実態調査2024」では、全体の38.6％が『過去5年以内に転職経験あり』と回答。これは全国の産業平均（18％前後）と比較しても圧倒的に高い数値です。

しかし一方で、「転職したいけど、本当にうまくいくのか」「転職して後悔しないだろうか」と迷っている方も少なくありません。

そこで本稿では、実際に転職した看護師たちの“本音”と満足度、体験談、データ、さらに成功と失敗を分けるポイントまで、徹底的に掘り下げます。

データで見る「看護師転職の実態」と“満足度”

まずは、全国の看護師の転職状況やその満足度、悩みの傾向についてデータで俯瞰してみましょう。

【表1】看護師の直近5年以内転職経験率（2024年 全国調査）

20代看護師の2人に1人が「5年以内に転職」という実態が明らかになっています。これはキャリア初期での転職が珍しくない現状を示しています。

【表2】転職後の満足度（2024年 看護師転職白書 n=3,400）

約5割以上が「満足」「とても満足」と回答しています。

満足した理由トップ5（複数回答）

人間関係やワークライフバランスの改善が、満足度向上に直結しているのがわかります。

看護師たちのリアル転職体験談

ここからは、本当に“転職して良かった”と実感した看護師の体験談とともに、リアルな声を掘り下げていきます。

体験談1：「夜勤地獄から日勤メイン職場へ。生活も心もラクになった」（29歳・女性）

「新卒から5年、三交代の総合病院で働いていました。とにかく夜勤の負担がきつく、身体も心もボロボロ。転職を決めた一番の理由は“普通の生活リズムに戻りたい”でした。

転職活動では、複数の求人サイトと口コミサイトを徹底的にチェック。現場見学も2か所で実施し、スタッフの雰囲気や休憩室の空気感までチェックしました。

転職後はクリニックの外来に勤務。残業もほぼなく、土日も休み。今は趣味の時間や友達との約束も楽しめて、『人間らしい生活』を取り戻せました。

転職は勇気がいりますが、『自分の譲れない条件』をちゃんと分析し、複数の職場を比べてみることが本当に大事だと感じました。」

満足度・体調・QOL改善データ（自己申告/複数回答）

転職による生活全体の質（QOL）向上は多くの看護師が実感しています。

体験談2：「人間関係に悩んだ職場から、サポート体制のある病院へ」（36歳・男性）

「急性期の職場で経験を積んでいましたが、上司のパワハラや同僚の足の引っ張り合いに疲れて転職を決意。実は一度、条件面（給与・休日）だけで選び、転職に失敗しています。

二度目はエージェントに『人間関係を最重視したい』と伝え、現場見学や口コミサイトも活用。職場の離職率も確認しました。

結果、サポート体制がしっかりしている病院へ。スタッフ同士が協力し合い、困っていると自然にフォローしてくれる職場文化に大満足です。今は仕事に誇りを持てています。

転職は“焦らずに本当に大切なことを見極める”のがコツです。」

人間関係・職場風土の変化データ

「人間関係」に着目した転職は離職意向やストレスを大きく減らすことができます。

体験談3：「ブランク復帰も転職支援で安心。子育てと両立できる働き方」（42歳・女性）

「出産・育児で7年間のブランク。正直、復職に自信がなく、年齢も不安でした。

そんな中、ブランク歓迎・復職支援プログラム付きの職場を中心に転職活動。見学時には、実際に復職した先輩ママと話ができたことで安心できました。

子どもの急な発熱にも対応できる柔軟なシフトや、家庭理解のある雰囲気があり、無理なく働けています。

“自分に合う働き方を見つける”ことが、長く続けられるコツだと実感しました。」

ブランク明け転職者の満足度と職場サポート

復職支援や柔軟なシフトがある職場は、ブランク明け看護師の職場定着と満足度向上に直結しています。

データで見る「転職して良かった」看護師の特徴

どんな看護師が転職後に満足しやすいのでしょうか？
さまざまな統計データをもとに成功パターンを解析します。

【表3】転職後「満足した」看護師の特徴（複数回答）

成功者の大多数が「複数比較」「自己分析」「現場体感」「徹底調査」を実践しているのがわかります。

転職後の「人生の変化」――QOL（生活の質）の実態

転職が仕事だけでなくプライベートや心身の健康にどう影響するのかも重要な視点です。

【表4】転職後の生活・健康・家族との関係変化（2024年 調査 n=2,100）

転職をきっかけに、睡眠・健康・家族関係・趣味など人生全体が好転したと感じる看護師が多いのが特徴です。

満足した看護師が「やってよかった！」と思う転職活動

1. 自己分析・優先順位付け

「なぜ転職したいのか」「自分が譲れない条件は何か」を明確に言語化することで、迷わずに求人を選べた。

2. 複数の職場を見学・比較

「1か所だけで決めず、最低2～3か所を見学」。人間関係や雰囲気の違いに気づきやすくなり、納得感が増す。

3. エージェントや第三者の活用

「自分の要望をしっかり伝え、合わない担当者は変えてもらう」。エージェントからの情報も鵜呑みにせず、自分の目で確かめた。

4. 労働条件や働き方の“書面”確認

「口頭だけでなく、雇用契約書やシフト表、給与規定など全て確認」。納得できない点は入職前に質問・交渉した。

逆に「後悔した」転職体験とその要因

成功事例だけでなく、「転職して後悔した」看護師の声もデータで分析します。

【表5】転職後「後悔した」主な理由（複数回答）

「現場見学・複数比較を怠った」「自己分析が浅かった」「エージェント任せにした」人に後悔が多い傾向があります。

年代・ライフステージ別の転職“良かった”体験談

20代：キャリアのやり直し・職場風土の刷新

「新人時代に合わなかった急性期から、回復期リハ病棟へ転職。忙しさや人間関係が激変し、看護のやりがいを感じられるように。20代の転職は“キャリアの軌道修正”の大きなチャンスだと実感。」

30代：子育て両立・専門分野への挑戦

「出産後に日勤のみのクリニックへ転職。子どもの行事や急な休みにも理解があり、家族も安心。ワークライフバランスの大切さを痛感。」

40代～：ブランク復帰・管理職チャレンジ

「10年ぶりの復帰。研修やサポートが手厚く、経験を活かし主任へ。『年齢やブランクで諦めなくて良かった』と心から思えた。」

看護師転職で満足するための“5つの心得”

1. 自己分析を徹底し、譲れない条件を明確にすること

2. 情報収集は多角的に（公式・口コミ・見学・エージェント）

3. 職場の“空気感”を必ず自分の目で確かめること

4. 労働条件・待遇は必ず書面で確認、不明点は入職前に解決

5. 転職は焦らず、納得できるまで妥協しない勇気を持つ

これらを実践した人ほど、転職後の満足度が高い傾向にあります。

おわりに――「転職は新しい自分へのスタートライン」

転職を経て「本当に良かった」と笑顔で語れる看護師の多くは、自己分析・情報収集・現場体感・書面確認・納得できるまでの比較と準備を怠りませんでした。

「迷ったらまず動いてみる」「現場で空気を感じてみる」――そうやって一歩踏み出すことで、人生やキャリアは大きく変わります。
今悩んでいるあなたも、きっと「転職して良かった」と思える日が来ますように。
納得のいく転職を実現し、あなたらしい看護師人生を歩んでください。

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株式会社STORIO 代表取締役 中村彩織【現役転職サイト・転職エージェント】

青山学院大学経済学部卒業後、株式会社キャリアデザインセンターに入社。IT業界、コンサルティングファーム、重機メーカー、飲食業界など、大手上場企業から中小ベンチャーまで200社以上の中途採用に携わる。その後、大手ITサービス企業の人事として年間数百名規模の人材採用に従事。2015年株式会社STORIO設立。キャリアコンサルタントとして転職支援を行うとともに、人事領域のプロフェッショナルとして人材採用支援、組織開発などのコンサルティングも行う。

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