日本の企業は、どの業界も人手不足に苦しんでいます。
人材が余って仕方がないという業界は、基本的にはありません。
また、人手不足の原因は各業界によって少し異なりますが、すべての業界に共通する原因もあります。
今回は、こちらの共通する原因について解説したいと思います。
少子高齢化
すべての業界において、人手不足の原因となっているのは、なんといっても少子高齢化です。
日本は世界的に見ても、急速に少子高齢化が進んでいる国の1つであり、日本の生産年齢人口(15~64歳)は1995年をピークに、総人口も2008年をピークに減少しています。
また、少子高齢化により、人口に占める高齢者の割合が増加し、出生率の低下により若年者人口が減少すると、各業界における働き手はどんどん不足していきます。
働き方への意識の変化
各業界において、働き方への意識が変化していることも、人手不足の原因の1つです。
2008年に発生したリーマン・ショックでは、アメリカ投資銀行大手のリーマン・ブラザーズが史上最大規模の負債を抱えて倒産したことが引き金となり、世界的な金融・経済危機に陥り、雇用側の企業、従業員側の働き手には大きな溝が生じました。
また、“ブラック企業”や“パワハラ”、“過労死”といった言葉が社会で認知され始めたのもこの時期であり、それからは働き手の意識が変化し、従来の社会における当たり前が通用しなくなりました。
このような潮流と、少子高齢化が重なったことにより、各業界は新卒採用時に十分な従業員を集められなかったり、早期退職が相次いだりといった問題に直面しています。
採用コストの問題
人手不足の企業は、積極的に求人募集をかけなければいけませんが、そこで少なからずネックになるのが採用コストです。
採用活動において、企業は求人広告を出したり、人材紹介に手数料を支払ったり、求職者向けの会社案内パンフレットを印刷したりします。
さらに、採用担当者の人件費、遠方から訪れた面接者の交通費、宿泊費の負担といったコストも考えると、人材募集にかかる費用は決して少なくありません。
特に、中小企業が多い日本においては、気軽に募集をかけることができないのが実情です。
まとめ
ここまで、各業界に共通する人手不足の原因について解説しましたが、いかがでしたでしょうか?
業界の人手不足には、さまざまな要因が絡み合っていて、こちらは企業側や従業員側にとってどうすることもできない部分が多いです。
そのため、就職や転職をする方は、とにかく自身の希望や性格などに合った業界、企業を選び、長く健やかに働くことを目指すべきです。
株式会社STORIO 代表取締役 中村彩織【現役転職サイト・転職エージェント】
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