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看護師の子育てと転職について考える
最近では、育児休暇や子育て支援などが充実してきていますが、子育て中でも、シフトを入れて働きたいと考えている看護師の方が多いと思います。
今回は、男性看護師の方や女性看護師の方に向け、子育てをしながら転職を探す場合や、看護師をしながら子育てをする場合に役に立つ情報を、お伝えしたいと思います。
子育てしやすい転職先とは?
急性期病棟の看護師であれば、夜勤や長時間の残業は多い事と思います。
出産や育児に取り掛かる前は、夜遅くまで勤務する事ができた方でも、子育てと並行してこれまでと同じような勤務をするには、いささか困難が生じます。
また、子どもを保育園にお願いする事で解決しようとした場合にも、急な残業で迎えに行く時間が定まらないなど、保育園とスケジュールが合わない場合もあります。
また、保育園などに入園すると親子で参加する行事も多々ありますし、子供がまだ年齢の低いうちは、土日や夜の時間帯などをなるべく親子の時間に充てたいといった事情も出てくるでしょう。
そう考えると、夜勤や当直などは難しいと思います。
そこで、子育て中の看護師でも、子育てしやすい勤務形態を何点かご紹介します。
・クリニック
看護師が、病棟で勤務する看護師と同等の仕事内容で働く事ができる上で、夜勤や当直を避ける事ができます。
比較的残業が少なく、半日のみの短時間の勤務やパートとしてシフトを組む事のできるクリニックの求人も多くなっています。
ただし、クリニックは病棟と異なり、看護師の人数が少なめなので、急な休暇を取る事が難しいという側面もありますので、子育てに理解のあるクリニックを選ぶ事は重要です。
また、パートで看護師が働く場合、自分の予定に合わせて働く事ができる一方で、認可保育園に入りにくくなるというデメリットがあります。
認可保育園とは国によって定められた施設の広さや給食室の設備、保育士の数などの認可基準を満たし、都道府県知事に認可された保育園の事です。
認可保育園は、国からの補助金を得る事ができ、それに加えて各自治体が補助金額を上乗せする事もあります。
待機児童問題や子育て支援に力を入れている自治体によっては、上乗せ金額が高い場合もあります。
このような認可保育園に子供を入園させるには、受け入れ人数に相当な余裕がない限り、両親がともにフルタイムで働いている園児が優先的に認可保育園に受け入れられるのです。
病棟とは異なりスタッフの人数が少なめですから、急なお休みを取りづらいという側面も考慮し、子育てに理解のある勤務先を選ぶのが大切でしょう。
クリニックの中には院内保育所を設けてある病院もあります。
そのような理解のあるクリニックの場合は、やむを得ず残業が入ってしまった場合にも、安心して残業する事ができます。
普通の企業で就職活動をしようとしても、企業内保育所がある勤務先はなかなか見つける事は難しいですが、看護師は比較的見つけやすいというのも強みであると思います。
・保育園
行政が私立保育園に看護師を配置する事を推奨しているため、保育園の看護師求人は増加傾向にあります。
基本的に日勤のみで土日祝日は休みという安定したサイクルで働けるのが特徴ですが、運動会などの行事がある場合には、土曜出勤の場合もあります。
保育園で唯一の医療従事者の立場になるので、責任があります。
・訪問看護
高齢化が進む日本社会でニーズが高まっているのが訪問看護師です。
日勤のみ土日休みの訪問看護ステーションや、週2〜3日からといった非常勤の求人も多いため、夜勤なしで働く事ができます。
また、病棟での一般的な勤務と比較して各患者さんとじっくり関われるのも魅力です。
また、日勤のみの勤務があるという事は、日勤をフルタイムにして勤務することで、保育園に子供を預けて、その間に勤務をフルタイムでこなし、仕事終わりに迎えに行くという事も可能になると思われます。
また認可保育園の入園優先条件も満たす事ができるため、育児と仕事の両立を目指す場合には魅力的な勤務先であるといえます。
さらに、日勤勤務のメリットとしては、将来のキャリアにおいても利点があるのです。
日勤限定のフルタイムは、パートの勤務に比べて転職や昇進の際に高く評価されるため、パートにして同じ時間働くよりも将来のキャリアにおいてはプラスになります。
子供が小さいうちは、夜勤があると子供と触れ合う時間や子供と夕食を食べる機会が減りますし、子供は風邪をひくと夜に悪化するケースも多く、面倒を見る場合には難しさを感じることが多いと思います。
自分が今後、何年看護師として働くのか、転職後に再び産休を取る予定があるのか、昇進や大きな病院へ将来的に勤めるためのキャリアを形成したいのか、子育て中に働く目的をはっきりさせて自分に合った勤務の形態や時間帯を決めることが重要です。
子育てや出産に活かせる制度
ここからは、子育てをしながら働くことを決断し、働き始めた後に利用できる制度についてご説明していきたいと思います。
・短時間勤務制度
これは正職員として働いていた場合においても、短時間労働制度を申請する事で利用できます。
雇用する病院側は断ることができない制度であり、具体的には1日6時間の労働時間で条件を満たし、制度を利用する事ができます。
この制度を利用して、正職員のままの状態で自分に合わせて短時間労働に抑え、子育てがひと段落してから通常勤務に復帰するという事が可能になります。
しかし、もちろんメリットだけではなくデメリットも発生します。
短時間労働となるので通常の勤務に比べて給料が下がります。
また、認められる条件として子どもが3歳までしか利用できないというものがあります。
一時的には給料が下がるものの、子育て後も勤務するという予定がある方は有効に活用ができるでしょう。
・育児休暇制度
現在、多くの看護師の方々が子育てと仕事の両立を目指していますから、育児休暇制度は有名な制度ですよね。
これも上で述べた短時間勤務制度と同様に、雇用する病院側は看護師が申請をすれば休暇を与える義務が発生し、看護師は子どもが産まれてから1年間、この制度を利用できます。
そして、休暇中は育児休業給付金という手当が支給されるようになっているので、収入が全くなくなる心配もありません。
では、育児休業給付金でもらえる金額について実際に考えていきたいと思います。
育児休業開始から半年までの期間では一月の給与の67%が収入として支払われます。
半年から育児休業期間終了までは一月の給与の50%が収入として支払われます。
育児休暇を取ろうとしている看護師さんは多く、イメージがつくと制度も利用しやすいと思うので、実際に具体的な金額で見ていきましょう。
例えば、給料が月額20万円の看護師さんの場合について、シミュレーションしてみましょう。
この場合、育児休業開始から半年間で月額134,000円、半年後から育児休暇期間終了までで月額100,000円受け取ることができます。
育児休暇中は、給料が全額カバーされる訳ではありませんが、貯金がある場合や旦那さんの収入がある場合は、生活するのに十分な金額だといえるでしょう。
給付金は2ヶ月分をまとめて2ヶ月に1回振り込まれるシステムになっています。
また、勤務している病院が本人の代わりに手続きを済ませてくれるところもありますが、申請手続きについて、期間中は2ヶ月毎に行わなければならないので、自分で行わなければならない場合には注意が必要です。
まとめ
このように、現在は看護師としてのキャリアを積み重ねながらも働く事が可能であり、そのための制度は今回ご紹介させていただいた2つ以外にも、勤務先や所属する自治体によって存在します。
自分とお子さんにとって最も良い状態で子育て期間を過ごすために、最も理想的な制度の利用法や組み合わせを今回の情報をもとに探していただきたいと思います。