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石川県の医師求人|医師不足と医師転職事情について
先生方の中には、結婚や出産、実家への帰郷などの理由から石川県への転勤を考えている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
転勤を考えている土地についての情報は、少しでも取り入れておきたいものですよね。
本記事では、石川県の医師転職事情と現状についてご紹介します。
石川県の総医師数や男女別の医師数、病院数に関して
石川県は北陸に位置する日本海に面した県であり、人口は116万人です。
県庁所在地である富山市を中心に金沢市には県内の人口の約4割に相当する46万人が生活しています。
それでは、医師数に関して見ていきます。
石川県の総医師数は3405人であり、全国で30番目の値となっています。
しかし、人口10万人当たりの医師数に換算すると、280.7人であり、全国で11番目に多い値になるのです。
全国平均が240.1人ですので、石川県の人口に対する医師数はかなり高い水準にあると言えるでしょう。
次に男女別の人口10万人当たりの医師数を見ていきます。
まず男性医師数ですが、全国平均が189.4人であるのに対し、石川県は230.0人となっています。
これは全国で10番目の値ですので、やはり高い水準であるといえます。
次に女性医師数ですが、全国平均、石川県共に50.7人となっています。
全国平均と同じ値ではありますが、全国で15番目の値となっています。
つまり石川県は、男性医師数は平均を超えており、女性医師数では数少ない全国平均を満たしている県なのです。
これは、石川県が主導して行っている高校生の医学部進学セミナーや金沢大学医学部の学生に対する奨学金システムなどの事業の成果が出ているためだと思われます。
病院数に関してですが、石川県の総病院数は82軒で全国34位となっています。
しかし、人口10万人当たりの病院数に換算すると、7.12軒で19位となっています。
全国平均が5.81軒ですので、比較的高い水準にあると言えるでしょう。
このように、石川県はコンパクトな県ではありますが、人口当たりの医療資源の充実度は高い水準にあると言えるのです。
石川県の医療圏について
石川県では、県内を南加賀、石川中央、能登中部、能登北部の4つの二次医療圏に分けています。
県庁所在地である金沢市は石川中央に位置しています。
この石川中央医療圏には医療資源が集中しており、石川県の医療の中心を担っています。
その一方で他の医療圏では、患者が住所地と異なる二次医療圏へ流出しているという問題を抱えています。
流出している患者の割合は、南加賀で16.6%、石川中央で1.8%、能登中部で29.7%、能登北部で35.7%となっています。
主な流出先は石川中央であり、この圏域に医療が集中していることが影響していると思われます。
このような受療動向の状況はあるものの、石川県では二次医療圏の枠組みを変更せずに、以下のような方針のもと対応をとっています。
・希少癌など、一定の専門性を必要とし、現二次医療圏での完結が困難な場合は二次医療圏にこだわらずに弾力的に医療圏を設定する。
・在宅医療など、生活圏を中心に二次医療圏内での完結を目指すべきものは、地域の医療連携グループの活動と連携し治療を行う。
これらの方針をもとに医療の需給状況の調整を図り、受診動向の偏在を解消しようという取り組みが現在行われています。
また石川県では、特殊な医療を提供する病床の整備を図るべき地域的単位として三次医療圏が設定されています。
この三次医療圏については、県全域が対象になっています。
まとめ
石川県は、コンパクトな県でありながら、人口当たりの医療資源は全国水準を上回っています。
しかし、他の医療圏から県庁所在地である金沢市がある石川中央医療圏へ受診する傾向が見られ、受診動向の偏在が見られるという課題があります。
それに対し石川県は二次医療圏内での治療の完結が可能かどうかによって柔軟に医療圏を設定することで対応しています。
石川県の医療に関して少しでも参考になれば幸いです。