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大阪県の医師求人|医師不足と医師転職事情について
天下の台所、大阪。
5つの医学部を有する大阪府に、結婚や出産などのライフイベントやUターンなどで転入もしくは大阪府内での転職をお考えの先生方も多いかと思います。
そこで今回は、大阪府への転入や府内での医師転職をする際にぜひ知っておきたい、大阪府が抱える医療問題と医師転職事情についてご紹介していきます。
大阪府の医師数と医師の偏在について
大阪府の人口10万人あたりの医師数は、270人(平成28年)であり、全国平均の240人(平成28年)を上回っています。
また、女性医師の割合も22%(平成28年)と、全国平均の21%(平成28年)を宇上回っており、大都市ゆえかもしれませんが、大阪府の女性医師に対する支援の充実さがうかがえます。
大阪府は女性医師にとって働きやすい場所といえるでしょう。
このように、統計的にみて大阪府は医師数が充足しているかのように思えます。
しかし、他の都道府県同様、大阪府は深刻な医療問題を抱えています。
それは、医師の偏在という問題。
確かに、大阪府は7つの医科大学があり、それぞれが先進医療に取り組む特定機能病院に指定されていて、病院数も全国で3番目に多いです。
ところが、それらの充実した医療機関は大阪市医療圏に集中しており、逆に中河内、堺市、泉州医療圏の医師の割合は全国平均を下回っているのが現状です。
そのような二次医療圏には、大学病院から医師が派遣されてはいるものの、非常勤の先生方が多いです。
そのため、大阪市内で転職をしようとすると、医師の充足さから、条件のよい求人であればあるほど採用されるのは難しくなりますが、堺市、泉州といった二次医療圏では常勤医が常に求められているのです。
また、全国的な傾向と同様、それらの地域では特に小児科や産婦人科・産科の医師が不足しています。
これらの科を専門とする先生方、大阪市から少し足をのばして、求められている地域で府民のために尽力することを検討されてはいかがでしょうか。
短命県である大阪府について
大阪府が抱える医療問題の1つに、平均寿命が短いという問題があります。
厚生労働省の「平成22年度都道府県別生命表」によると、大阪府は、男性78.99歳(全国41位)、女性85.93歳(全国40位)と、全国的にみても平均寿命が短いことがみてとれます。
さらに平均寿命が短いだけでなく、大阪府の健康寿命は男性69.39歳(全国44位)、女性72.55歳(全国45位)となっています。
健康寿命とは、日常的・継続的な医療・介護に依存せず、自立した生活ができる年齢のこと。
現在では平均寿命よりも、この健康寿命を延ばすことが重視されています。
ですが、大阪府では同じような大都市である愛知県と比べても、平均寿命と健康寿命の差が長く、要介護人口が多いのが特徴です。
具体的には、愛知県では平均寿命と健康寿命の差が男性で7.97歳、女性で11.29歳であるのに対し、大阪府では男性9.60歳、女性13.38歳となっています。(出典:厚生労働省の「平成22年度都道府県別生命表」)
この理由には、大阪府の「くいだおれ」文化が影響しているといわれています。
文字通り、高カロリー、高脂質の食べ物を満腹になるまで食べるので、メタボリックシンドロームとなり、それが脳卒中や心筋梗塞を引き起こして、要介護状態につながるというわけです。
これらの要介護人口の増加による医療費の増大は、大阪府の財政を圧迫しています。
医師として、大阪府で働くとなると、この問題から目を背けることはできません。
具体的な対策としては、健康診断において高脂血症や高血圧、メタボリックシンドロームを見つけ出し、油っぽい食事を控えるよう食習慣の改善を指導することなどが挙げられます。
元々大阪府で尽力されている先生方も、大阪府への転入を考えておられる先生方も、力を合わせて、大阪府民の健康寿命を延ばすため、尽力していきましょう。
まとめ
大阪府は統計的に医師が充足しているかのように見えますが、他の都道府県と同様、医師の偏在は著しく、医師が不足している二次医療圏においては、常勤医の需要は高いため、好条件の求人が多いです。
また、健康寿命を延ばすことは医師冥利に尽きます。
結婚や出産といったライフイベントによるUターンで、大阪府への転入や府内での転職をお考えの先生方、大阪府が抱える問題にともに立ち向かうことを検討されてはいかがでしょうか。